膝痛がなくなった

朝=りんごとゆで卵/昼=長崎ちゃんぽん/夜=玄米のナシゴレン

土曜日は昼間にリコーのイベントでゆ〜とびさんと、夜は北村写真機展で市橋織江さんとの対談だった。ダブルヘッダー。今もっとも気になるふたりと話ができた。ゆ〜とびさんは写真系Youtubeで登録者が11万人もいる。東京ドームふたつ分というと凄さがわかるかな。11万人って米沢市の人口を軽く超えてる。昨年のリアルイベントでは瞬殺で300人を集めたというし、今回はあやかろうと思った(笑)。

市橋さんはカメラマンの世界で生きていれば頂点と言っていい。誰もが市橋織江になりたくて、誰もなれない。僕も彼女が使うマミヤのRZ67を使って真似したことあるが、当然、似ても似つかないものになった。

今週も対談が続くが、大きな山は超えた感じ。しばらく前に「膝が痛い」という話を書いたが、機能不全ではない気がしていたのだが、週末の山場を超えたら膝の痛みがすっかり消えた。やっぱりストレスだったかな。書籍の出版、写真集の再販、写真展、イベント出演、2B Channel収録と知らず知らずのうちに溜まっていたみたい。ストレスを溜めていたつもりはまったくないけど、身体は正直。膝に出ていたわけだ。もう歩いても階段を降りてもピリっとした痛みが走らない。

<2022年2月20日の日記から>

北桂樹さんと石井朋彦さんの対談動画を夢中で編集。25分間、全く無駄な箇所がない。ちょっとだけ美術史の知識が必要だけど、こんなに分かりやすい現代アートの解説動画はほかにないと思う。アニメの歴史は、アメリカと日本では全く違っていて、ディズニーも手塚治虫も最初は線画だけど、宣伝用のイラストを見ると、ディズニーは最初から絵を立体的な3Dとして書いている。できるならアニメも立体的に描きたかったが、テクノロジーがなかった。それを、ピクサーがコンピューターグラフィックで3D化に成功すると、以降は3Dが当たり前になっていく。しかし、日本は3Dアニメをあまり歓迎せず、相変わらず 2Dの平面が主流だ。西洋人の認識としては世界を立体で捉えようとするが、日本は古来から線と面で表そうとしていた。西洋は彫刻が長い間主流だったし、日本は絵巻物から独自の表現が始まっている。絵巻物、浮世絵、漫画、アニメすべて平面で表そうとしている。平面で表されたものを日本人は脳内で立体化し、リアリティを感じている。リアルの追求ではなくてリアリティを求める。「らしさ」の追求だ。その脳内のリアリティを、現実世界に取り出して提示したのが村上隆のフィギュアになる。西洋の彫刻は、時間によって変化する物質を、大理石のような変化しない物質に置き換えるものだから立体的に。村上隆の作品が「2.5次元彫刻」と言われているのは 、ニ次元のリアリティを三次元にとり出そうとしているから。西洋とは全く反対のアプローチになる。すべては脳内で起きたリアリティを、どのように表そうとするかの歴史だと言える。こうした話を、北さんと石井さんが実例を交えながら語っている。面白くないわけがない。宮﨑駿のアニメと、西野壮平の作品の共通点など、興味深い話が続く。20日(日)夕方に公開。

<2007年2月20日の日記から>

娘13歳の誕生日。『銀一』のパーティで頂いたお土産は丹羽社長の一代記とライカA型のイラストがはいった風呂敷だった。
この風呂敷がかっこいい。レアもの度から言えばそうとう高い。おそらくヤフオクで高値がつくんじゃないだろか。でももったいなくてそんなことはできない。この風呂敷にライカを包んで持ち歩きたい。同級生の中には「不肖・宮嶋」も来ていた。彼の名刺にはそのまま「不肖・宮嶋」と書かれている。もはや記号になっている。彼は同級生の中での一番の出世頭で学生時代から色んな意味で抜きん出ていた。「大学の同級生にはどんな人がいるんですか」と聞かれたら「不肖・宮嶋」と答えれば写真界を知らない人でも納得してもらえて便利だ。宮嶋が僕の頭をさして「えらい白うなったなあ」と言う。しかし宮嶋もそうとうなものである。話題は大学の話になり「とうとう入学時にデジタルカメラとプリンターが必需品になったらしいぞ。キスデジじゃだめで最低30Dが必要だし、プリンターはエプソンの5500が必要なんだって」もはや写真学生の必須アイテムが「ニコンFM2にラッキー90MS」という時代ではなくなったのだ。暗室作業はやることはやるが、やりたくなかったら無理にやらなくていい。という状況らしい。僕らの時代は1年生の時にシノゴだった。2年生でよやく35ミリカメラが出てくる。カラー実習もあったが、これは選択科目で必修ではなかった。今モノクロは選択科目になったのだ。そんなことになるから印画紙メーカーはなくなり、暗室用品も品薄になるのだ。とうとうサンダースのイーゼルも製造中止になったと銀一の2代目が言っていた。そんなしんみりした話しからデジタルの話題になると皆とまらなくなる。新しいフォトショップCS3のことから最新プロ用デジカメまで雑誌では絶対書いていないことがどんどん飛び出してくる。僕らは昔のことを引きずりながら先端のことも理解していかなければならないメンドクサイ世代なのだ。