グズグズと先延ばし

朝=玄米フィットチーネ/夜=唐揚げ、豆トマトリゾット

午後にルデコに向けての相談者がひとり。写真の相談というよりほぼ雑談。1時間くらい連想ゲームのように話をつなげていく。zoomよりも対面の方が呼吸が合わせられるので楽。写真は自己表現に使おうとすると、かなりしんどい気がする。小説や絵画や立体物の方が自己表現には向いてそうだ。写真は何かもどかしい。そのもどかしさがいいのだけれど。

ライブ配信のハッセルブラッドXD2の回を切り抜きで1本作る。我ながら楽しそうだ。「〇〇を買いました」よりも「欲しいな」という動画の方がいいような気がしてきた。結果よりもプロセスと最近よく言うけど、「欲しい」もひとつのプロセスかもな。レンズにするか、新型iPhoneにするか、はたまた他のものにするか、それともどこかに行くか。あえて結果を出さないようにして悩むことを楽しんでいる。グズグズと決断をしないのも悪くない。

 

<2021年9月17日の日記から>

人の手で取り壊すとうるさくないな。自宅の裏側のアパートが数日前から解体が始まっている。12年前に引っ越した時には住人がひとりいたようだが、その後数年で人の気配が全くなくなった。そこから10年近く廃墟のような感じになっていた。この家に引っ越したときに「見えてしまう」のが数人遊びにきて、示し合わせたように「あの建物と関わるな」と言うものだから、ずっと気になっていた。都心の住宅街の土地なんて、右から左に売れそうなものだが、このアパートは大きな道路に面しておらず、他の家の敷地のような細い道を通らないと出入りできない。したがって大きな重機も入らない。壊すのは手作業になる。今日は、おそらくヒンディー語を話している作業員が、毎日歌を歌いながら作業中。このアパートが取り壊されても、たぶん法律上新しい建物は建てることはできないはず。「死に地」と呼ばれるものだ。所有者が壊したのか、将来を見込んで誰かが買ったのか。「関わるな」と言われた引っ越し当初は、確かにおどろおどろしい雰囲気が伝わってきたが、3年前くらいからそれがすっかり抜けて悪くない雰囲気になっていた。最初は邪魔だと思っていた巨木も、いまでは愛おしくなってきているし。壊すと知ったときは、防犯上の問題もあるし良かったなと思っていたけれど、いざ取り壊しが始まると別の感情が出てくる。

 

<2006年9月17日の日記から>

もう明日が出発だというのにまだカメラをどうするか悩んでいる。Ariaに85ミリは決定に思えたが、プラナー85ミリF1.4 はあまりに重い。軽いボディにバランスがとれないのだ。でも85ミリの焦点距離は捨てがたいものがある。で、フジヤカメラでプラナー85ミリF1.4 を下取りに出してゾナー85ミリF2.8 と交換。差額は5千円だった。これでAriaとのバランスもバッチリ。田村彰英氏曰く「85ミリは1.4 よりF2.8 のほうが全然いいよ」。氏の言葉を信じたい。もうひとつは当初GR-1を考えていたが、昨年モンゴルに持っていったヘキサーに心が傾いてきた。ヘキサーをカバンに詰めて一日たったところで、「やっぱりライカCL」となる。AriaにCL、フィルムはトライXを30本!それで決まりかというと、なんとなくGR-1が気になる。カラーネガを5本くらい…多分出発直前まで悩んでいると思う。