浅間国際と諏訪大社

朝=タコとトマトの蕎麦粉パスタ/夜=火鍋もどき

8月は秋田、八戸、瀬戸内と毎週出掛けていて、最後に「浅間国際フォトフェスティバル」に行ってきた。https://imaonline.jp/news/event/20220708-2/

長野県の軽井沢近くにある、御代田町がメイン会場になっている。二つの大きな施設内での展示と、屋外での展示が組み合わされている。3年前から始まったのだが、コロナの影響で、リアル展示は2年ぶりだったので、大きな期待はしていなかった。しかし実際に行ってみたら相当気合が入っている。展示方法が多彩で面白い。特に今年の木村伊兵衛賞の吉田志穂さんの展示が素晴らしかった。森の写真を森に返すというものだった。9月4日まで。

翌日は茅野市で行われている大規模な小林紀晴展を見に行った。長年撮り続けている作品が、ひとつの大きな川の流れのようになっている。そして下流に当たる現作は、様々なものが堆積したコラージュ作品となっている。その後、御柱で有名な諏訪大社は今まで行ったことがなかったので、本宮、前宮、秋宮、春宮を全て回って帰ってきた。

 

<2021年8月29日の日記から>

クーデルカ「EXILES」の分解解説動画の収録。今回も相槌を打ってくれる人がいるので30分一発収録。25分くらいに編集して日曜日にはアップできそう。動画クオリティは低いが、内容は濃い(笑)。見てくれたら「へー」となるはず。乞うご期待。夜は美術史プレ講座。予定の2回目を無事終えてちょっとほっとした。聞いていただいた皆さんありがとうございました。寝る前に映画を1本。「人狼」というアニメ。押井守原作ということで観たのだが、これが20年前に制作されていたのか。DVDだけではなく、レーザーディスクでの販売もあったみたいだ。

 

<2011年8月29日の日記から>

 アシIこと、泉大悟が8月いっぱいで2年間のアシスタント生活から卒業。土曜日には盛大な壮行会を開いた。前のアシスタントだった古川が出たあと、1年間は専属ではなくて、助っ人でその都度いろいろな人に手伝ってもらっていた。海外での撮影も多かった頃なので、まったく不便は感じず、自分ひとりでやっていこうと思っていた。

僕はフリーになった時に何の経験もなかったから、ひとりでは何もできず、すぐに僕より経験のあるアシスタントをつけて仕事を始めた。その後、最初は仕事が入るたびに日芸の写真学科の学生たちにお願いし、その後輩たちを紹介してもらうという形で、数年間仕事をして、30歳の頃から専属アシスタントを頼むようになった。機材が多かったし、フィルムの管理など、とてもひとりではできなかったためだ。それが2005年の暮れにEOS5Dが出ると、極端に機材の量が減ってきた。データなので管理も楽になった。5DMark2が出ると、ついに仕事でフィルムを使うことはなくなってしまった。泉がアシスタントになりたいと言ってきたときには、彼の年齢も30歳ということもあって一度は断ったのだが、中国語をネイティブ並みに話せると知って、何の経験もなかった彼だがアシスタントを頼んでみることにした。

大人になってから外国語をネイティブ並みに習得するということは、センス以外にかなりの努力を伴うものだということは容易に想像できる。何かを習得できた経験は、写真の場合にも通じる気がする。それに彼の社会人としての今までの経験が自分の仕事にも役に立ってくれるのではないかと思えたのだ。僕の仕事の質が徐々に変わってきて、彼には満足な経験をさせることができなかった。しかしその分、作品作りとしては、わずか1年半でニコンサロンで個展を開くことができるまでになった。そして彼のカメラマンとしてのスタートを応援してくれる人がたくさんできた。9月10日に発売される『旅するカメラ4』では、表紙から中ページのカメラのブツ撮りはすべて泉にまかせた。注文は「かっこよくな」の一言だけ。彼はその注文にこたえてくれた。泉はおそらく最後の専属アシスタントになる。末っ子みたいな感じだな。