朝=おろし蕎麦/夜=持ち帰りのお寿司
まだ6月だよね、と言いたくなる猛暑日。夏は好きな季節だが、最近の夏は容赦ない。打ち合わせと下見が終わってから天王洲アイルの寺田倉庫でやっている「骨董と現代アート」展と「ブルーピリオド」展をみに行ってみた。今年のはじめに放映されていた「ブルーピリオド」のアニメは面白かった。東京藝大に入学するために絵の勉強をしている高校生の物語で、かなりリアルに藝大受験を描いていている。東京藝大に限らず、絵画専攻の場合はどの大学でも実技試験があるが、写真学科の場合はない。「ブルーピリオド」展は、面白い展示構成になっていて、美大を志す高校生に向けて作られている感じだった。実際に学生が彫像をデッサンしている様子を見ることができるし、漫画の中に出てくる絵が再現されている。双方向的な仕掛けも随所にある。
いつものリコーGR3Xjyがなかったのと、届いたばかりの55mmF1.8を使いたかったので、α7Ⅳを持ち出した。サイズ感がちょうどいい。これならリュックに入れてもかさばらないし、撮っていてもハンドリングもいい。そっけないデザインのおかげで何かに引っかかることもない。写りもいいしAFもは速いし、これは買って正解だったようだ。
<2016年7月1日の日記から>
8時起床、仕事、11:00マルシェ、13:00ランチ、サンテミリオン観光、17:00プール、仕事、21:30日没、22:00夕食、24:00終了、天の川、25:00就寝。パリからボルドーへ。今回のアルルでの展示に一緒に参加するローンさんの別荘へ日本人5人とパリのプリンターマルティンさんと 行くことになっていた。朝食を取り、列車が出る1時間半前に我々は宿からタクシーで駅に向かった。ガルドリヨン駅までは3キロ、いつもなら10分くらいで着く距離だ。いつもなら。
パリは1月からストが断続的に行われていて、しかもテロ警戒中のため市内のあちこちに交通規制がかかっていて、いたるところで交通渋滞。しかもチケットを確認したらガルドリヨンじゃなくてモンパルナス駅である事が判明。急遽進路変更してもらうも大渋滞でまったく車は進まず。抜け道で駐車中の車につかまり万事休す。地下鉄に乗り換えることも考えたが時はすでに遅し。予定が詰まってるわけでもないので焦ることもない。結局1時間半後の14時の列車に振り替えることができて無事ボルドー駅へ。そこからまたローカル列車に乗り換え、駅から車で30分かけてようやく夜9時に到着。といってもこの時期のヨーロッパは、夜の9時になってもまだまだ明るい。ローンさんはマルチメディアの人で、写真だけではなく、ペインティングや動画の仕事も手がけているアーティストだ。現在は劇場公開用の映画製作に追われている。別荘と言っていたのは、凄まじい規模のスタジオだった。100年前の農家を改装した仕事場には、機械類が置かれていて何でも作れてしまう巨大な工作室、3セットは組める天井高3.5メートルはあるスタジオに、160センチ幅まで伸ばせるインクジェットプリンター、大きな窓辺の打ち合わせ室、作業場、キッチン、プラス4つのゴージャスなゲストルーム。まだある。外のプールにはキッチンとダイニングが付いていて、夜はそこでご飯を食べる。離れにはワインカーブがあって、毎日珍しいワインをポンポン開けてしまう。世界は広いというが、こんなアーティストもいるんだな。日本でアーティストだっていうのは貧乏だと言っているようなものだから(笑)。彼らは朝6時から夜の10時まで休まず働いている。ゆっくり話せるのは食事の時だけ。我々もアルルの準備でマルティンさんにプリントをしてもらうが、ちょっと浮かれ気分。3日間ボルドーで過ごし、これから車でアルルへ向かう。今日は途中で一泊予定だが、再び2段ベッドの宿になりそうだ。