「全振り」

朝=サーモンのオイル焼き、ナスの生姜焼き、納豆、白米、卵の味噌汁/昼=おにぎり2個/夜=手羽元とピーマンのスパイス焼き、豆腐とキュウリのサラダ、玄米ナシゴレン、野菜スープ

写真展初日から、販売済みのプリントは展示から外して、他のものに変えていたが、来ていただいた方から「あの、写真が見たかった」という声が多かったので、本日から販売済みのプリントを再展示することにしました。

ギャラリー冬青の展示は1か月ごとに作家が交代する。架け替えの準備もあるので、実質3週間。僕はよほどの体調不良がない限り在廊することにしている。この期間は、全ての予定を空けて展示に集中している。集中と言っても会場に座っているだけだが。なのに会期序盤はヘトヘトになる。半分を過ぎるとようやく慣れてきて楽しくなり、調子が良くなったところで終了という感じ。人が多くても大変だし、少ないともっと大変。多分いちばん大変なのは誰も来ない時だろう。ありがたいことにまだ経験はないが、想像するだに辛いだろうなあ。

Youtubeを続けてみてわかったけど、登録者が3万人以上いる人はYoutubeに全力を傾けている。「全振り」できないと3万人は無理。僕は写真展期間中はそこに「全振り」して来たから、10年という長い間、展示の機会をもらえているのだと思っている。

 

<2006年5月11日の日記から>

ワークショップに参加してくれていた女性が、めでたく結婚することとなった。報告を受けたときに「結婚記念に渡部さんに写真を撮ってもらいたい」とお願いされた。おめでたいことだ断る理由はない。友人が結婚した時の撮影でずっとそうしていたように、新居で撮ることにした。仕上がりだけを考えるのなら事務所にきてもらうほうがいいのだが、僕は新居にこだわる。結婚当時の新居は数年で移ってしまうことが多い。どんなとこだったか、いつしか忘れてしまう。子どもができてその子が結婚するときに「これが私たちが結婚した時に住んでいたところ」と写真を見せてほしいのだ。だから、わざと台所やリビングなどの生活感が出る場所を探したりする。撮影にはローライ一台だけ持っていった。光のいい場所に立ってもらいゆっくり撮影した。室内はネガカラー、外の公園ではモノクロを使った。今日はそのプリント。一日かけてプリントする。仕事のプリントは印刷の時まで持てば問題ないが、彼女に渡すものは一生ものにになる。幸せそうに笑うふたりの写真は、プリントしていて気持ちがよくなる。