ファッションとハッセル

朝 ホットサンド、トマト野菜スープ

夜 きんぴらごぼう、ホタルイカとジャガイモとそら豆のニンニクオイル焼き、ひじきの炊き込みご飯、豆腐の味噌汁

吉祥寺の「ブックオブスクラ」へ。ファッション写真『PURPLE』のルイヴィトン特集を購入。分厚いハードカバーだが5000円ちょっとだった。ハイブランドのファッション写真なので気合が入りまくり。ある意味頂点。多くのカメラマンが30代に何らかのファッション写真に関わる。規模の大小はあれ、カメラマンはファッションや音楽業界と結びつきやすい。どちらも参入障壁は低いけど、それを続けていけるカメラマンは少ない。ディレクターはどんどん新しくて若い才能を探し続けるからね。その中でルイヴィトンの仕事ができるというのは、超一流の才能と運に恵まれた人々。

ファッションカメラマンとハッセルは相性がいいみたいで、昔も今も使っている人が多い気がする。デジタルは僕の使っているミラーレスハッセルじゃなくてデジタル一眼レフハッセル。ボディとセンサーで300万円以上したと思う。おそらくミラーレス機のX1D2よりもAF性能はいい気がする。X1D2の姉妹機になる907Xをテストでポートレートに使った知り合いが、AFの速度が撮影のタイミングと合わないと言っていた。ソニーやキヤノンで慣れていると、AF精度の低さに驚くはず。昔も今もハッセルで人物を撮るときは三脚が必要なのかも。でも僕は手持ちで撮影することが多いな。もうAF速度が撮影リズムに合ってきたというか、体がそれに慣れてきたから。

 

<2009年3月18日の日記から>

「今度引っ越すところは広いから、これずっと欲しかったんだあ」。妻は大きな土鍋を買い込んだ。僕は電動自転車のカタログをもらってきた。あぶない、調子に乗っている。こんな場合、普通は大型テレビにいくものだが、あの薄っぺらなテレビにまだ馴染めない。それにもう少したてば地デジ助成金が出るような雰囲気だし。それより「マッサージチェア欲しい」。これは妻と同時に呟いた。あぶない。「一軒家はいろいろお金がかかるよ」と忠告されているからね。先週、米沢で撮ったフィルム12本を3回に分けて現像、ベタまで作る。明日はプリント。ネガの濃度が若干濃いような気もする。現像時間は同じはずだから露出がオーバーだったか。英語レジュメ作り講師の横内さんと今後の打ち合わせ。そのときに「自分作品の強み」の話になった。僕は横内さんに英語を見てもらったときに受けた「自分の強みと、弱みを説明してください」というレクチャーが一番印象に残った。それからずっとそのことを考えている。「いったい自分の写真のどこがいいのか?」おそらく多くの写真家が答えられない難題中の難題だ。それを半年間ずっと考え続けている。その結果、今年7月の個展用にカラーで作っていたシリーズを全て止めにしてモノクロで作り直すことにした。やっぱり自分の強みはモノクロだし、ローライだ。それに素直になろうと考えた。そう決めたらすっきりした。
横内さんが「渡部さんの強みには文章もあるはず、その両方が渡部さんを作っている」と言われる。そして面白いアイディアをもらった。それは自分では考えもつかない単純で効果がありそうなアイディアだった。写真展に合わせてやってみようかと思う。でもまだないしょ。