比べてみた

朝 パン、りんご

昼 キュウリとトマトとチーズのサラダ、菜の花とセロリのお浸し、猪カレー

夜 カレーうどん

昼前に来客がふたり。ひとりはライカM11に50ミリのズミルクスを、そしてもうひとりはライカSL2sに50ミリアポズミクロンを携えてきた。その2台と僕のハッセルブラッドX1D2を比べようと言う話だ。なぜ男は比べるのが好きなんだろうか? 以前、僕のワークショップの新年会では毎年50名くらいが集まって、僕が作った「ライカxキヤノン」とか「ハッセルxローライ」のような、ぱっと見じゃわからないけど、よく見るとちょっと違う、だけどどっちがどっちだかわからない、というクイズをやっていた。大体10問中5問しか当たらない。 2択だから適当に付けても5割になるんだけどね。

久しぶりに比べてみた。M型ライカのアポズミクロンは新品で注文しても数年待ちなんだそうだ。もはや伝説。どんなお得意様でも買えないレンズ。しかし一眼レフ用のアポズミクロンは入手可能。そこでアポズミクロンはどんな写りをするのか試してみた。うちの食堂でM11とSL2sとハッセルを同ポジション、同露出で撮ってみた。その結果を見たら3人とも「ハッセルいい」と言う結果になってしまった。あれあれという感じ。

今週の水曜日は 、2B Channnelのライブをお休みにして、「美術史プレ講座」をやる予定なので、火曜日にライブやろうかな。結構面白い写りになってたから。今回は室内で4カットくらいしか撮れなかったので、後日外に持ち出してみようと思う。こういうことやると「そんなことして何になるんだ!」って怒る人いるけど、楽しいんだよ。画像を見て「へー」ってなる。頭の中の快感スイッチが押されるのだ。怒っちゃう人は多分そのスイッチがないのかも。僕には大きめの快感ボタンがあるみたいだ。

 

<2018年 2月28日の日記から>

引っ越しまであと1週間。  暗室も来週には使えなくなる。そう思ってプリントすることにした。事務所スペースは足の踏み場もないけれど、暗室はまだそのまま、いつもと変わらない。7台ある引き伸ばし機の中で、モノクロはLPLの4x5インチまで焼ける引き伸ばし機を使っている。コントラストがちょうどいい。イルフォードの印画で“demain”の中から3カットを8x10インチ に焼いた。たぶんここで焼くのも最後だろう。いつものようにTBSラジオを聞きながらの作業だった。これからは人の暗室を使わせてもらうことになるから、プリントが変わるかもな。隣の部屋に住むSの部屋は、ほぼすっからかんになっていた。水曜日の朝8時にここを出てフランスに向かう。短い言葉をかけ、お別れの握手をした。

10年くらい前に、ビジネスで成功した人から「僕はその人と仕事をするかどうかは、初対面の時の握手で決めてます。これが一番間違いがないんです」と教えてもらった。叩き上げで、ひとりで大企業相手に渡り合ってきた彼の言うことはいつも面白い。以来、僕も会う人ごとに握手する習慣がついた。握手をするとたしかにその人の性格とか習慣が分かるような気がする。パッと手を握ったときに、ちょうどいい手応えで返してくれる人とはうまくいきそうな気がするし、勢いみたいなものも感じることがある。Sは親指と人差し指の根元までグッと差し込んでギュッと握ってきた。勢いがある握手だった。