朝 タコとキャベツの玄米パスタ、人参スティック
夜 ドライカレー、ゆで卵
夜食 チャルメラ半分、りんご
写真展の資料作り。これがけっこう大変で、web掲載用とか販売時の証明書に付けるために、プリントを60枚以上スキャニングしてデータを作り、プレス用にインクジェットで30枚プリント。それだけで1日が終わってしまった。今回の展示は今までとは違ったことがしたくて、2枚のプリントをひとつの額に入れて展示し、2枚一組で販売することにした。写真集のように2枚で見る世界。こっちのプリントだけ欲しいと言ってもだめ。2枚で買ってください(笑)
抱き合わせ商売をやるわけではなく、2枚で見る面白さがあると思うのだ。20年以上前に焼いたプリンとはエクタルアという印画紙を使っていて、象牙色のベースが美しい。90年代後半に多くの写真家に愛されたが、2002年くらいに製造が中止されてしまった。手元には本当に1枚ずつしか残っていない。妻が「昔のあなたに言いたい。もっと焼いとけ、もっと撮っとけって」。そのときは全然気がつかないんだよなあ。もっとも気がついた人が歴史に残るわけなんだけど。
<2012年2月13日の日記から>
CP+は6万5千人以上の人出で、前年比3割増しだったそうだ。なんでもネットで、という時代でもわざわざ電車を乗り継いで会場で順番待ちをしても、見たい触りたいと思わせる力がカメラにはあるんだな。
友人が会社内に人物撮影ができるスタジオを作りたいと言うので、自分の機材の中で、使用頻度が低いものを使って一度スタジオを組んでみたのだが、どうしても足りないものがある。車輪付きの大型スタンド、紗幕、紗幕スタンド、バックペーパー、光量の落とせるモノロックストロボ。それらが一度に揃うのはあそこしかない。ということで、月島の『銀一」に機材を買いに行った。ストロボとかスタンドを買うなんて何年振りだろう。人のお金で買い物ができるのは楽しい(笑)スポンサーそっちのけで銀一の人とあれこれ相談して30万円分購入。ちょっと大きな買い物をしたことで気分が大きくなってきた。
M9熱が出てしまい、本当にM9が欲しくなってきた。それもM9P。調べたらフジヤカメラが一番安いようだ。銀一の帰りにフジヤに行くとライカコーナーに「アウトレット品」として新品が置いてあった。M9が598000円、M9Pが70万円。そこまでいくと10万円の差なんてたいした額じゃない。「M9P、36回払いなら月2万円でいける」。盛り上がってショーケースの中を見るも、現物のM9Pは置いてない。あるのはただの箱。箱の中身が見えないと、だんだん冷静になってくる。70万円のカメラなんて必要不必要の考えで買えるわけはない。血が頭に上った状態がキープされてないと。ちょっと冷静になってきた僕に友人は「渡部さんさぁ、M9で何撮るの? 海外とかに持ってくの?」
「いや、たぶん持っていかない」
「作品作りはフィルムが基本だよねえ」
「そうだよ」
「町撮りとかするの?」
「しない」
「じゃあどこで使うの?」
「飲み屋」
「飲み屋ぁ???」
「M9Pは多分飲み屋でしか出さないと思う」
「本当にM9Pいるの?」
「いらない、、、」
M8なら「中古で20万円ちょっとで3台くらい出ていた。でも触手はわかない、どうせならM9じゃないと。つまりM9が欲しいというのは、描写とか、操作性とかじゃなくて、単に飲み屋でいかに見栄を張るかというだけだったのだ。それを指摘されてすごすご尻尾巻いて帰ってきた。でも、もし箱じゃなくて、現物のM9Pがそこに置いてあったら多分いってしまっていただろうなあ。フジヤカメラはM9を棚に出していくべきだと思うよ。