散歩にハッセル

朝 リンゴ、人参スティック、茹で卵

昼 「太田」の日替わり定食

夜 ポークカレー、玄米

昼に妻の買い物に付き合って阿佐ヶ谷商店街をぶらぶら。手にはハッセルブラッドに最新のデジタルバックをつけたもの。10年くらい前にPhase One P20を使っていたけど、ケーブル接点のミスファイヤが多いし、モニターでのピント確認が難しくて使うを断念してしまった。以来フィルムハッセルにデジタルバックの組み合わせに興味はなかったが、久しぶりに使ったら楽しいの何の。舞中でハッセルのバシャンバシャンというシャッター音を立てていたら妻に怒られた。

家に戻ってパソコンで開くと、出てくる絵がフィルムをスキャンした感じなのだ。つくづくレンズなんだなあと思ってしまう。最新のレンズではこうはいかないし、レタッチでは作れない。やばいものを触ってしまったなあ。X1D2にしたのをちょっと後悔してしまうくらい面白いのだ。過去日記を見てると、人間て成長しないもんだとよくわかる。ずっと同じことで喜んでる。単純というか、幸せというか。これはもはや才能?

<2007年 2月6日の日記から>

土曜日は鬼海さんを2Bに招いてのビューイングの会だった。事務所を広くした時にギャラリーにできないか悩んだ。広さは確保できるのだが人手が足りない。専任スタッフを雇うゆとりはない。調べていくとギャラリーを始めるとそこに時間を大きくとられるのが分かってきた。そこでアメリカでは一般的なギャラリーの形態である、ビューイングシステムを取り入れることにしてみた。ビューイングとは、あらかじめアポイントメントを取ってギャラリーの写真を見せてもらうやりかた。通常はクローズしているが、予約が入った時のみ部屋を開けギャラリー所蔵の写真を見せる。マンションギャラリーと呼ばれ、始めはそこからスタートする画商も多いという。
そこで2Bでもそれをやってみることにした。手持ちの作品では少ないので、作家に直接作品を持ってきてもらうのだ。写真家と知り合うたびにビューイングのお願いをしている。今回の鬼海さんで3回目になる。参加費を払って写真を見て、お金を受け取って見せる。「見せていただく」でも「見せてやる」でもない。お金を介在させることで対等な関係を作る。普段写真展では聞けないことも遠慮なく聞けるし、またそれに作家は答えなくてはならない。鬼海さんに持ってきたもらった「INDIA」シリーズに隠された意味や思い、細かなテクニックもすべてあかされた。今回のビューイングでは写真集「INDIA」制作に用いられたオリジナルプリントを購入ことができることになった。世界にたった1枚の写真集用原稿だ。僕を含めた参加者が目を皿のようにして写真を選ぶ。買うという行為で写真を見るのは真剣勝負だ。全部で14枚の写真が販売された。僕は岸壁から飛び込む少年の写真を選んだ。なぜか飛んでいる写真に惹かれれしまうのだ。ビューイングが終わったあと鬼海さんと参加者で飲みに行くことができた。普段接することの少ない「生の写真家」の話は面白いに決っている。今回も刺激的なビューイングとなった。