グループ展で一番楽しいのは搬入

朝 「ヨコイのソース」でモロヘイヤパスタ、野菜スープ

夜 なめこと干しネギ、豚肉のお鍋、うどん

ルデコ搬入前日だというのに静かだ。学生がひとり、OBがひとり家にきたが、それも雑談程度。学生のひとりが「フェミニズムと写真についての考察」に挑戦している。うまく写真を撮るのではなく、写真を取り巻く現在の状況を示唆するもの。そのテキスト作りに1時間付き合う。このコロナ禍の時代でなければ、こういうことに気がついていなかったかもしれない。グループ展がきっかけとなったのなら、場所を用意したことに意味はあったと思う。

2B時代はもっと牧歌的で、学祭前夜の感じで大勢の人が最後の仕上げのためにやってきていた。だから2Bグループ展のことを「大人の文化祭」と呼んでいた。今思えばなんだか夢のような感じだ。なんの縛りも約束事もないワークショップだが、毎年ルデコに集まる場所を作ることで、普段会えない人たちが展示を見にやってきてくれる。近況だったり最近買ったカメラの話だったり。ルデコウィークは浮かれる1週間だ。前夜はなんだか緊張する。幸い新規感染者数も20人くらいで安定している。

23日から3階、24日からは地下、4階5階6階の展示も始まります。11時から19時まで。最終日は17時。ぜひ渋谷ルデコギャラリーまでお越しください。

<2019年11月22日の日記から>

夜は生姜焼

東京は雨。寒いです。YouTubeを始めてから3ヶ月、ようやくチャンネル登録者数が1000人を超えました。アップした動画はすでに50本を超えています。最近では鈴木麻弓さんとカメラの話をしている回が単独で延びています。タイトルに「ライカ」と入れたせいでしょうかね。田中長徳さんのインタビューから「2B Channel」の初期方向性が定まってきたように思います。長徳さん本当にありがとうございました。新しくインタビューをお願いする場合「長徳さんにも出てもらってます」というのはすごい説得材料になっています。今も4人の方にお願いしていて、近々収録予定です。とても面白いインタビューなります。チャンネル登録まだの方はよろしくお願いします。これ聞かないと損というくらいの話になりますよ(笑)。機材のことやレクチャーではなく、写真の話ができるチャンネルが日本にないという理由もあって「2B Channel」を始めたのですが、アムステルダム在住のトモ・コスガさんが「トモ・コスガの言葉なき対話」というチャンネルをやっていました。これすごくいい。こういうの見たかった。11月の最新動画は、パリフォトレポートだし、アムステルダムのアートフェア、「アン・シーン」の紹介動画もあって、参加していた写真家の山谷祐介さんや東京ルマンドさんのインタビューもあってライブ感があります。他にも公開ポートフォリオレビューをやっていて、若手写真家の作品を見ることができます。「写真の話」や「写真集紹介」などコンテンツは似ていますが、トモさんは編集者、キュレーターとしての幅広い目線で、僕は写真家目線で個人的な話をしています。

さて、昨日はひさしぶりに時間ができたので、ギャラリーとブックショップに行ってきました。お茶の水の駅から神田明神のほうに行くと「ギャラリー・バウハウス」があります。間違いなく写真専門ギャラリーでは日本一おしゃれ。ヨーロッパのギャラリーの雰囲気です。1階と地下を使った贅沢な空間で、コマーシャルギャラリーとして13年間続いています。バウハウスに行こうと思ったのは、オーナーの小瀧さんにDMをいただいたから。毎月たくさんDMをいただきますが、今回のDMがめちゃくちゃかっこいい。それを壁に飾りたくなるくらいの質感があります。実はギャラリーオーナーの小瀧さんは、同時に有名な写真家でもあり今回は彼の個展なんです。会場には、4年かけて撮られたヴェネチアのモノクロプリントが展示してありました。何度も見たくなるプリントです。小瀧さんの写真を見て、いい気持になってお茶の水から中央線で吉祥寺へ向かいました。井の頭公園を抜けた先にブックショップ「ブックオブスクラ」があります。写真集好きで評判のお店です。選書もさることながら、オーナーの黒崎さんがすごい。彼女に会うためにお店に行っているようなもんです。とにかくここは写真があふれています。店内の壁はギャラリーとなっていて、主に若手の写真家が展示をしています。11月は赤木遙さんの「love letter」でした。写真集とオリジナルを同時に見ることが出来ます。黒崎さんが、展示ごとにその作家に合ったコーヒー豆を仕入れて、それを出しています。おいしいコーヒーをいただきながら写真集の話を聞くのが楽しみで楽しみで。彼女は間違いなく日本で一番、写真集を愛している。そんな感じが体中からあふれています。またしても2時間近くいて、帰る頃にはあたりは真っ暗でした。井の頭公園の池が、もう見えなくなるくらい暗かったのですが、そこにむけてリコーGR3のシャッターを押してみました。目には見えない物が、もう簡単に撮れる時代なんだとあらためて感心しました。