写真はひとりでやるものだけど

朝 大豆シリアルヨーグルトにきな粉

昼 おろし山芋蕎麦

夜 親子丼、納豆、しじみの味噌汁

 

写真をやっている若い人の中には、コミニケーションが苦手という人が少なからずいたりする。人付き合いが苦手とか、集団生活がうまくいかないとか。自己中心的と言ってしまえば身も蓋もないが、写真は個人での作業だからそういう人に向いているのかもしれない。

そうは言っても卒業したら否応無しに社会に出ざるを得ない。

僕も3年で会社勤めを逃げるように辞めてしまった口なので、若い子の「会社勤めできる気がしないんです」というのがよく分かる。もっとも彼らと僕が違うのは、僕は「できると思っていたのに全然出来なかった」ということだけど。

 

「どうしたらいいんでしょう」と彼らに聞かれると決まって答えているのが「3年だけ会社員やってみれば。どんなにキツイ仕事でも20代ならなんとか3年は持つから。それ以上シンドイことを続けると、いろんなところに問題が出てくるからさっさと辞めてしまう。3年勤めたという経歴があれば、再就職も可能だけど、勤務経験ないと後々大変だよ」

てっきりフリーランスの良さを教えてもらえると思っているから驚かれるが、社会経験無しにフリーランスはちょっと無謀。

 

3年で辞める気で勤めていれば、何かあっても「これは社会調査」だと思えばいい。たとえば朝の体操が馬鹿らしいと思っても、引いて見ていると、真面目にやっている人や、手を抜いてやっている人とか見えてきて面白い。そうやって社員に点数をつけていくとか楽しみは見つけることができそうだ。

僕はそれに気づけなくて、当時は本当に苦しい思いをしていた。以前この日記で、映画のスチールカメラマンの経験をした時の話を書いたけど「これは旅行だ」と思うことで目の前で起きていることが楽しくなった。

 

僕は3年間の会社勤めの経験で、その後、フリーランスとして生きていくことができたのは間違いない。

でも、「もしあの頃に戻れたらこうするのに」と思わない日はない。この歳になっても、あの時の3年間はやり残した気持ちでいっぱいだ。

卒業後、最初の3年間をどこでどう過ごすかはとても大事な気がする。