2年ぶりに海を見た

朝 大豆シリアルヨーグルト、茹で卵

昼 寝かせ玄米のお弁当

夜 女川の銀鮭、逗子野菜いろいろ、ワイン

 

逗子のギャラリーで森山大道と西村陽一郎の個展をやっているということで見に行った。https://zushi-hayama.keizai.biz/headline/466/

 

森山さんは若い頃逗子に住んでいたことがあって、その頃は中平卓馬とよく一緒だったそうだ。今でも逗子や葉山を撮っている。新作に加えて1980年に雑誌『写真時代』に発表した「石楠花」も展示してあった。長期スランプから再び写真の世界に戻ってきた記念すべき1枚。僕はその誌面をリアルタイムで見ていたから感慨がある。

2019年に復刻された『光と影』がギャラリーで売っていたので購入。月曜社から出ているのだが、印刷がとてもいい。プリンティングディレクターは東京印書館の高柳さんだと聞いて納得。美しい写真集で有名な鬼海さんの『PERSONA』も高柳さんの印刷。

 

一方の西村さんはというと、カメラを使わないで写真作品を作り続けている写真家。今回の作品もフラッドベッドスキャナーを使って作品を作っている。

僕は西村さんのプリントを1枚持っている。2006年に購入したもので、タイトルは「水の記憶」。

暗室の中で大判フィルムを水に浸し、それを引き出すとフィルム目掛けてストロボを焚く。すると水の皮膜や水滴がフィルムに定着されるのだ。そのネガからプリントされたものにはレンズを使わずに撮影されているから、ボケというものが存在しない。どんなに高画素のカメラでも叶わない水の質感表現ができる。何度見ても不思議さ満点のプリントだ。

西村さんはその他にも、暗室の中でホタルを入れたコップの下にフィルムを置いてホタルの軌跡を写真にしたり、使用済みのコロコロと呼ばれる粘着シートの一部を切り取ってネガにしてプリントしたり。コロコロに付着したホコリが宇宙に見える奇想天外な作品だ。

今回の作品も、拾ってきた貝殻をスキャナーに載せて画像を作っている。透けるような感じはカメラを使っては到底出せない。プリントは複数点売れていて、その中の1枚は森山さんガ購入したそうだ。

 

お昼は葉山の御用邸がある海岸でお弁当。その後は葉山美術館で彫刻を見てきた。「ジャコメッティ展」のような感じのタイトルだったが、なんと掌サイズの彫刻が一点だけ。まあ、海を望むテラスでお茶も飲めたし、富士山もきれいに見えたし、自粛期間中ではあるが、いい休日だった。