アートバーゼル香港

フォトブックフェアと時期が同じため、5年前から「アートバーゼル香港」を見続けている。  

「アートバーゼル」はその名の通り、スイスのバーゼルで開かれる現代アートを売り買いする、世界でもっとも規模の大きいアートフェアだ。最近ではアメリカのマイアミや、香港でも開かれている。お金の動くところにアートフェアありということだ。  

広大な会場に300近いギャラリーがひしめき合う。そこにブースを開くためには数百万円はかかるが、販売される作品も、一点数千万円、数億円というのも珍しくない。 ほとんどがプライスタグがついていないから問い合わせないと値段はわからない。気になる作品は聞けば値段を教えてくれる。

今年聞いた中では白髪一雄の未発表作品と杉本博司の「海景」が4億円だった。ゼロがたくさんつくから把握するのが大変。  

 

 ギャラリーが売れると思っている作品を並べるわけだから、アートバーゼルを見ればアートシーンやマーケットの動向が見えてくる。 5年前は平面構成の幾何学的な絵画が多かった。草間彌生とかリーウーハンがかなり目立っていた。

 ここ3年ほどはコラージュ作品が多くなり、写真作品の傾向も重ね合わせたものが増えてきた。というよりも、ストレートな写真を探すのは困難なほどだ。以前はもっとあったのだが。 そして今年は「ファンタジー」。示し合わせたようにアニメ的なものが多い。その前で若い女性が自撮りをしている。

 毎年毎年、面白いように傾向があって、それを見ていると今年流行るものがなんとなくわかる。 僕が現代アート好きになったのはアートバーゼル香港を見続けたせいかもしれない。 マカオとアートバーゼルの写真を貼っておきます。 https://workshop2bn.themedia.jp