エリックの写真集に「明天会更好-明日よくなる」というのがあったなあ

月曜日までそこにいたのに。

朝起きても家の中は静かだ。家の中にいると、特にひとりでいるのが辛い。妻と美術館やギャラリーをはしごする。食事も外食ですます。娘も仕事はいいが家に帰って来たくないという。

脳は開いた穴を、なにか物質的なもので埋めようとするようだ。妻は携帯を変え、僕は前から気になっていた富士フィルムのスクエアチェキを買った。

6.2センチ角の正方形チェキのプリントは、6センチ角のローライで撮ったカラーベタのサイズとほぼ一緒。馴染みがある。

こういう時はネットショッピングではダメで店舗で買わなくてはならない。新宿ヨドバシに行って価格交渉をして買うことを楽しんで手に入れた。

すぐに喫茶店に入り箱からカメラを取り出してセッティング。フィルムを入れて向かいに座る妻を撮ってみた。暗い店内なのにとても発色がいい。ちょっと広角な画角も使いやすいし、かなり寄れる。でも感度は固定式のようで、そんなに高くない。

デジタルカメラインスタントカメラのハイブリッド(古い表現だなあ)で400万画素のデータが残る。そのくらいで十分だ。16ギガのメモリーを入れれば1万5千枚撮れる。カードの交換とか消去とかしなくていい。

家に帰ってチェキを触っていると「ああ、もっと早く買っておけばあいつを撮れたのになあ」とまたメソメソするのだった。