2Bがなくなるまで残り303日。
できるかぎり2Bに行こうと毎日通っている。住んでいる場所からは片道40分かかるので、今までは用がない限り行くことはなかった。ここ数年はほぼワークショップ専用に借りていたようなものだ。
2Bの写真を撮っている。いまは11x14インチのカメラと格闘している。フィルムサイズがA3くらいある。レントゲン写真の大きさ。と言っても今ではレントゲンもデジタルだからピンとこないか。
とにかく大きくて重い。三脚は市販品ではもっとも重いジッツォだし、おいそれと外に持ち運ぶことはできない。2Bの中で撮るのさえも一苦労だ。数メートル移動させるだけでも身体中がきしむようだ。
フィルムホルダーが1枚しかないから、両面で2枚撮影するとすぐに現像しなければならない。1日頑張っても4カット。仕上がりを見ては再度撮影。撮影から現像の作業は作業は肉体労働そのものだ。でも楽しい。
できるだけ面倒くさくて楽しいことをやろうと思っている。
昨日は京都から友人が2Bにやってきた。年に一度くらいでしか会っていないが毎回とても大事な時間になる。
彼と会う時の僕のイメージでは、山から仙人が下りてくるという感じ。一年間考えていたことを話す。問答に近くて話しているうちにこんがらかった糸がほどけてくる。
仙人なのに僕より14歳も若い(笑) もっとも仙人に年齢は関係ないか。
別れたあと、彼が日本語を話せてよかったと変な感慨にふけるのだった。
