パリからボルドーへ。
今回のアルルでの展示に参加するローンさんの別荘へ日本人5人とパリのプリンターマルティンさんと 行くことになっていた。
朝食を取り、列車が出る1時間半前に我々は宿からタクシーで駅に向かった。ガルドリヨン駅までは3キロ、いつもなら10分くらいで着く距離だ。いつもなら。
パリは1月からストが断続的に行われていて、しかもテロ警戒中のため市内のあちこちに交通規制がかかっていて、いたるところで交通渋滞。
しかもチケットを確認したらガルドリヨンじゃなくてモンパルナス駅である事が判明。急遽進路変更してもらうも大渋滞でまったく車は進まず。抜け道で駐車中の車につかまり万事休す。
地下鉄に乗り換えることも考えたが時はすでに遅し。予定が詰まってるわけでもないので焦ることもない。
結局1時間半後の14時の列車に振り替えることができて無事ボルドー駅へ。そこからまたローカル列車に乗り換え、駅から車で30分かけてようやく夜9時に到着。といってもこの時期のヨーロッパは、夜の9時になってもまだまだ明るい。
ローンさんはマルチメディアの人で、写真だけではなく、ペインティングや動画の仕事も手がけているアーティストだ。現在は劇場公開用の映画製作に追われている。
別荘と言っていたのは凄まじい規模のスタジオだった。100年前の農家を改装した仕事場には、機械類が置かれていて何でも作れてしまう巨大な工作室、3セットは組める天井高3.5メートルはあるスタジオに、160センチ幅まで伸ばせるインクジェットプリンター、大きな窓辺の打ち合わせ室、作業場、キッチン、プラス4つのゴージャスなゲストルーム。
まだある。外のプールにはキッチンとダイニングが付いていて夜はそこでご飯を食べる。
離れにはワインカーブがあって、毎日珍しいワインをポンポン開けてしまう。
世界は広いというがこんなアーティストもいるんだな。日本でアーティストだっていうのは貧乏だと言っているようなものだから(笑)
彼らは朝6時から夜の10時まで休まず働いている。ゆっくり話せるのは食事の時だけ。我々もアルルの準備でマルティンさんにプリントをしてもらうが、ちょっと浮かれ気分。
3日間ボルドーで過ごし、これから車でアルルへ向かう。今日は途中で一泊予定だが、再び2段ベッドの宿になりそうだ。