香港、屋久島、そして京都。

連休前の4日間京都へ。

仕事では何度か訪れていたが、プライベートとなると25年ぶりになる。その時泊まった先斗町の鴨川沿いの宿は、代変わりして今でも続いていた。朝ごはんがおいしい宿だ。

宿の前の教練場に続く道は、以前はほとんどお店もなく、人通りのない小路の静かな佇まいで、朝晩に舞妓さんが通るのが見えるのに京都らしさを感じていた。

ところが今では外国人が大挙してやってきていて、通りにはお店がずらりと並んでいた。たこ焼き屋や「江戸前」回転寿しまである。舞妓さんかと思っていると、貸衣装を着た観光客だったりする。

それでも宿の部屋から見える鴨川の風景は昔と変わらず、特に朝の景色は格別だった。

され、のんびり観光に来たのではなく「京都グラフィ」という写真フェスティバルが目的。昨年アルルでオーガナイザーの中西さんとご飯を食べる機会があり、京都グラフィのことを色々伺っていたので4回目の今年、初めて見に来たのだった。http://www.kyotographie.jp

2013年から始まった京都グラフィは、オーガナイザーの中西さんが偶然アルルフォトフェスティバルを見に行ったことで刺激を受け始まったそうだ。

中西さんは「誰か京都でもアルルのようなフェスティバルやってくれないかと声をかけたけど、結局自分でやる羽目になってしまった」と言っていた。フェスティバルの運営がどれだけ大変かは屋久島フォトフェスティバルを見ていてよーく分かった。絶対に手を出してはいけないものだと心に誓ったほどだ。

京都グラフィの大きな特徴は、古い町家やお寺、美術館やギャラリーと展示を見て回ることで京都の面白さを堪能できるところにある。場所場所に合った展示は相乗効果を生む。アルルの教会での展示が京都ではお寺になるわけだ。

友人の写真家荻野直之もサテライトで展示をしていた。錫細工のお店の蔵がギャラリーになっているところだった。薄暗いひんやりした蔵の中にソルトプリント(カロタイプ)が並んでいる。https://www.facebook.com/seikado/?pnref=story.unseen-section

軸装された縦長のプリントが異彩を放っている。今まで写真を軸ものにしたものは「日本ぽさ」を強調しているだけに見えて嫌いだったが認識が変わった。軸装のクオリティも凄い。聞けば京都でもっとも高名な人の手によるものだという。京都に住んでいる彼にしかできないことだろう。

京都グラフィは5月22日までやっている。僕のお勧めは、

京都市美術館別館 「コンデナスト社のファッション写真で見る100年」
建仁寺 「アルノ・ラファエロ・ミンキネン」
誉田屋源兵衞 黒蔵 「クリス・ジョーダンxヨーガン・レール」
3会場でやっているサラ・ムーン

京都とアルルが大きく違うところは町の大きさ。徒歩で全てが見て回れるアルルに対して、移動手段が必要な京都。

車がベストだが、MKタクシーの京都グラフィプランもあるようだし、貸自転車という手もある。朝にはシャトルバスも用意されている。

4日間いても全部は回りきれないほどの規模だった。