「天の屋」の出し巻き卵のサンドウィッチ。お土産に最強です。

今週19日金曜日から新宿エプサイトで写真展"traverse"が始まる。

20日土曜日18時からはギャラリートークがあり、1時間くらい作品についての解説をすることになっている。

場所にまつわるエピソードや撮影方法、アプローチの仕方を説明していく。

予約制ではないので、どのくらい人が集まるかわからない。実のところまったく予想できない。

あれは2002年、GW期間中真っ只中に神楽坂アユミギャラリーで個展をやったことがある。天気にも恵まれ人手も多く、のんびりと、そして忙しく会場で来客を迎えていた。

まだワークショップも始めておらず、『旅するカメラ』も出版する前だったが、当時はまだ珍しかったwebサイトを持っていたおかげで思わぬお客さんもたくさん来てくれた。

始めてプリントを販売したのもこの時でマット額装込み15000円だった。6枚も売れたことにちょっと驚いた。そのお客さんのほとんどがサイトを見てくれていた人でweb の力を実感したのだった。

毎日会場に行くのが楽しくて楽しくて。土曜日の夜にはパーティをしようと妻に頼んで食材や飲み物をたくさん用意した。

webサイトには土曜日の夜にご都合が良い方はどうぞと書いたが、DMなどでは告知していなかった。

というのも以前銀座ニコンサロンで個展をやったときのパーティで、張り切って人を呼びすぎて大変だったのと、アユミギャラリーが狭いということで積極的に呼ばないことにしたのだ。

土曜日の夜なら誰か来るだろう。

ところが当日、それまでいっぱいだったギャラリーが夕方5時を過ぎる頃からパタッと人がいなくなった。予定では7時からだったから心配していなかったのだが、結局7時の時点で会場にいたのはたった1人。その後大学の同級生Kが来てくれて計2人。

大量の料理の前に僕と妻とお客がふたり。なんとなくいずらそうなふたり、でも帰るとも言い出せない雰囲気のふたり。しばらく待っても誰も来ず、結局4人で静かに乾杯。

遅くまで開いているからと覗きにきた近所のおばさんたちを無理無理招き入れ、お土産として色々持って行ってもらい、世にも寂しいパーティが終了した。

今では笑い話だが、人が来ないパーティほど寂しいものはないよ。あのふたりには感謝している。

今度のトークイベント、まさかふたりということはないと思うが、パーティとかイベントに出るときには、いつもあの日の夜を思い出すのだ。