毎日米沢ラーメンを食べていた。ワークショップ50期は募集継続中。

久しぶりに米沢へ。昨年は一度も行かなかったから2年ぶりになる。最後に帰ったのは母の納骨の時で、GWの桜が満開の頃だった。

今年は三回忌ということもあって墓参りをしておこうかなというのと、久しぶりに米沢を撮ろうと出かけることにした。GWをさけて行ったのだが、運良く桜が満開だった。初日に6分くらいだったのが、3日後には盛り上がるように花をつけていた。

いつもそうなのだが、米沢に帰ると昔と変わらないところを探してしまう。新しいものを見つけるのではなく、知っているところを確認して安心しているところがある。

そういったものを見つけては撮っていたのだが、そんなものはそうそうあるものでもない。加えて母が死んでしまい帰る理由も、きっかけもなくなった今、米沢への興味はほとんどなくなってしまった。もちろん嫌いになったわけではないが、以前のようには撮れなくなってしまった。米沢を撮ることが、記憶を食べているような気がして嫌になってしまったのだ。

モノクロで正方形の画面は今の自分にはセンチメンタルすぎて使う気になれず、ペンタッックス67Ⅱにネガカラーを詰めることにした。それでもできた写真はセンチメンタルになってしまうんだろうが。

ここ20年くらいいつも泊まっている一泊3500円の温泉宿は、今年で85才になるお婆さんがやっている(湯婆婆と勝手に呼んでいる)。いつも元気で予約も精算の計算も湯婆婆ひとりでやっている。温泉効果で肌はつやつや。

帰り際、湯婆婆を撮らせてもらうことにした。台所に入り込む薄い光の中に立ってもらい数枚だけ撮った。今回一番手応えがあったのに、車に戻ってフィルム交換しようと裏蓋を開けたらまだ巻き取られておらず、フィルムがむき出しになっていた。そんな失敗は数十年経験したことがない。

でもさほど落胆することはなかった。なんだかそういうもんだと思えてしまった。

次に行くのはいつになるのか。向こうであった友人に「またすぐに来るから」と言ったら「この間もまたすぐに来るって言っておいて2年もこなかったぞ」と笑っていた。