会う人ごとに「島ではね、、、」。
口永良部では携帯もネットも通じず、久々に繋がらない気楽さを感じた。目の前のことだけを考えればいいというのは、こんなににも楽だったとは。
その間に連絡はあったようだが「いやあすいません、電話が繋がらないところにいたもんで」。
思えば90年台に海外に行くと日本との連絡手段はほぼなかった。ホテルか公衆電話からかけるしかないのだが、ちょっと奥に行くと交換手がつなぐシステムのところが多くて面倒だったから非常時以外は連絡なんてしなかった。
ある南の島で「日本に電話したい」と宿に頼んだら島唯一の雑貨屋に連れていかれて無線機の前に座らされた。その機械がどうやら電話と繋がってるらしい。店の人がマイクを握って交換手を呼び出し電話番号を告げると、しばらく時間をおいてガーガーというスピーカーのノイズの向こうに妻が出た。テレビの国際中継のようにタイムラグのある会話だった。
いつからか自分の携帯で世界中通じるようになった。以前は成田空港で海外用携帯電話を借りていたものだ。そしてどの国もネット環境が整い、メールやFacebookも即時に見ることができる。ネパールの山奥の食堂にさえ「FREE WIFI」と看板が出ているくらいだ。
便利になったと思う反面、どこへ行ってもネットに追いかけ回されている気分になる。だから旅先で「圏外」って表示されると、ちょっとほっとしているところがある。
「圏外への旅」っていうのがはやるかもしれない。
口永良部ではdocomoは通じる。SoftBankとauは通じない。docomoにキャリアを変えようと思っていたけど次に行くときのためSoftBankのままにしておこうか(笑)