打ち上げは御苑前の随園で。北京ダックのようにして巻いて食べる卵と野菜の炒めものが美味しかった。

いきなり暑くなった。半袖でも歩いていると汗が吹き出す。寒いのが嫌いな僕にはいい季節になった。

目黒大鳥神社前のコスモスインターナショナルで、写真を持ち運びするためのボックスを買いに行った。

通販でも買えるのだが、こういうものは重さであったり質感が大事だったりするので専門店行くのが失敗がない。お店の人に「海外に持って行ってプレゼンする」という趣旨を伝えて、いくつか物を見せてもらった。

結局は一番オーソドックスな「クラムシェルタイプ」というプリントボックスを購入した。定価は11500円もするのだが、おまけしてもらえた。

目黒から恵比寿へ戻り日比谷線で広尾インスタイルギャラリーへ。

濱田トモミ写真展「INSOMNIA ― 不眠症 ―」
http://futureblue.exblog.jp/20315909/
「インスタイル・フォトグラフィー・センター(IPC)」
〒106-0047 東京都港区南麻布5-2-9 インスタイル南麻布ビルディングB1F

なんか怖いタイトル。真っ白で大きなスペースに、これまたちょっと怖目の音楽が流れていた。

浜田さんは写真展をここ6年くらい毎年やっている。北海道の方なので札幌でやることも多いが、東京でやったものはおそらく全部見ている。

最初はネガカラーで夜の風景や、置き捨てられた車やトタンの表面を撮ったものを発表していたが、3年くらい前の銀座ニコンでの展示あたりからモノクロで雪を撮るシリーズが加わった。

銀座ニコンでの展示で驚いたのは生活感のある、汚い雪を撮っていたことだ。

雪を撮ろうとしたら美しく白を出すことしか考えていなかった僕に「黒い雪」が美しいことを教えてくれた。

そして翌年の展示を見に行ったら今度は真っ白な雪になっていた。グループ展だったので5枚か6枚だったのだが、その白さにまた驚いた。

そして今回は二つが合わさった展示になっている。今年になって見た中では一番刺激的な展示だった。写っているものにまったく意味合いを持たせていない。社会性も時代性もない。モノクロに必要だとされている階調の再現とやらもない。でも世界中で受けとめられる美しさを秘めている。

広尾から霞が関で乗り換えて四谷三丁目へ。ギャラリー冬青に関係している3人の女性作家の展示のオープニングへ。

井本礼子、李京姫、田中亜紀 三人展
The Seventh Eye

井本礼子、李京姫、田中亜紀 3人展
場所 韓国文化院 ギャラリーMi (1F)

http://seventheye.web.fc2.com/index.html

リーさんが韓国から来ていた。2008年のパリフォト以来だ。井本さんもベルリンから駆けつけていた。田中さんも海外経験があるからパーティーには色んな人が来ていた。

まったく違う作風に見える3人だが根底に流れているものが一緒だとわかり今回の展示になったそうだ。

スペースがかなり大きいのでグループ展ではなく、個展が3つ合わさった感じだ。井本さんの新作モノクロが気になる。ソラリゼーションを使ったプリントだ。

めったに会えないからリーさんに作品のことを色々聞いてみた。かなり久しぶりの英会話となった。

「前回のシリーズはモノクロだったけど、今回カラーにしたのはなにか意味があったの?」
「前回撮ったのは生まれ育った韓国のよく知っていたところだったから幼い頃のイメージが写真にだぶるところがあってモノクロにしたほいが自然だったけど、今回撮った場所は海外だから見るものすべて初めてで風景が押し寄せてくるように思えた。その情報を表現するためにはカラーのほうがよかった」

彼女は「日本の作家ともっと話をしたいから今年から日本語を習っている」と言っていた。

見ればわかるはずの写真だが、やっぱりその奥にある考えを知りたいのはどこの国でも同じということだ。