写真集のタイトルは"da.gasita"に決まった。このタイトルは2006年の写真展からずっと使い続けている。
da.gasitaの由来は米沢の方言で「んだがした」という相づちを打つときに使う言葉からだ。訳するとすれば「そうですね」というものだろうか。
とにかく頻繁に使う言葉だ。特に意味は持たないが会話を円滑にするために使う。柔らかくて耳触りがいい。友人と会って「んだがした」というのを聞くと米沢に帰ってきた気持ちになる。
表記は大文字ではなくて小文字。そういえば前作"traverse"も小文字だった。
ダガシタという音もda.gasitaという字面も気に入っている。
写真集は前半は青森、後半は米沢が中心で、その他福島、山形、秋田が混じる。でも基本的な目線は一緒。
今回は今まで書いてきた文章を短いセンテンスにして一部写真と合わせている。写真と文章は自分の両輪のようなものだから。
2004年に米沢を撮り始めてから9年が経つんだな。
一旦固まったように思えた写真の並びだが、文章との組み合わせがしっくりせず何度もやり直しを続けた。
朝起きたら、ご飯を食べた後、家に戻ってきてから、ソファー座って、テレビを見ながら、数日間ずっと入れ替えを繰り返し、ようやく動かせない状態までたどり着いた。
久しぶりに「俺って天才」と思った(笑)
