ここ数年、印画紙はアドックスというヨーロッパのメーカーのものを使っている。
なんでヨーロッパなんてアバウトな言い方かというと、箱書きに"Made in Europe" と書いてあるのだ。イギリスでもフランスでもドイツでもなくヨーロッパ。
真偽は分からないが、アドックスというメーカーはヨーロッパ各地から印画紙を仕入れてきてパッケージを変えて出しているのでは?と教えてくれる人がいた。アリスタというメーカーも同じようなことをしているみたいだ。
どこで作っていてもかまわないのだが、最近購入したアドックスのペーパーが大外れで参ってしまった。黒が締まらないなんていいほうでムラや変色がかなりの確率で出てしまう。
スンバワのプリントのために再度注文した際に、いつも使っている印画紙の他にウォームトーンの印画紙も2セット50枚買ってみた。
焼いてみたら結構使える。ウォームトーンはあまり好きじゃなかったが素直で焼きやすい印象だ。
スンバワの写真は今年11月の個展ようにと考えている。ただし、現時点で枚数はまだ10枚くらいしかない。30点を目安にしてるので後20枚をどうするか。
もう一回行ってしまおうか、な。
10月発売の写真集は編集会議、印刷打ち合わせが終わり、今週印刷テストが上がってくる。紙とインクを決め、装丁やデザインも上がってくる。
結構大きなサイズの写真集になる。初めてのハードカバー写真集だ。88ページで写真は42枚。片側に1枚づつ並ぶ。これまた初めての形だ。
編集会議でセレクトや順番は決まったはずなのだが、毎日ダミー版をめくってはあれこれ考える。これが一番面白い。
あれこれ入れ替えては元に戻ることを繰り返し、ようやく固まってきた。
入稿してしまうと後は印刷を待つのみ。今回は凸版印刷にお願いする。
前回の印刷打ち合わせの時に「どんなもんでしょうか?」とディレクターに写真の印象を尋ねたら「こんなギリギリの白のモノクロ写真は扱ったことがないです。難しいですが腕はなります」
どうやら印刷所泣かせの写真のようだ(笑)