このところやたらと天気がいい。
まさに「感度分の16」日よりだ。
感度が400なら絞り16にセットして、薄目の色がお好みならシャッタースピード250分の1秒、濃いめがいいなら500分の1秒で撮ると気持ちのいい空が撮れる。これはデジタルでも一緒。
この「シャッタースピードを感度と一緒の数字にして、絞りを16にすると晴天時の露出になる」というのを、どこで知ったのか全然覚えていない。学生時代は知らなかった。実践し始めたのは30歳くらい。露出計のついていないローライやライカM3を買って露出に悩んでいた頃だ。
ネットなどないころだから、おそらくどこかの雑誌か書籍で見たのだろう。この単純な法則が僕の写真を大きく変えたのは間違いない。法則(アイディア)は単純であればあるほど効果は大きい気がする。
でも単純なこととは何かを見つけるのが一番難しいわけで。
ピカソが最晩年に「子供の描く線が描けるようになった」と喜んだと聞く。
経験を積んで上手くなったことで失われたものを、さらに経験を積んで取り戻す。意図を感じさせないが、意図的である。
これはなかなかにふか〜い話だ。