あけましておめでとうございます。
昨年もいろいろな所へ行ってきました。韓国の写真家とのセッション、仕事でのイタリア、ギリシャ、そしてパリフォトの参加と新しい経験ばかりでした。
昨年決めていたのは自分から行動をおこすのではなく、流れにまかせみるということでした。
「traverse」を出版できたということは四季にたとえれば秋ということです。この収穫はとても実りのあるものになりました。
当然続いてやってくるのは冬の時代のはず。そう感じていました。雪国に育った僕は知っています。
「冬には何もするな」
冬は蓄えを少しづつ切り崩し、じっとしているものです。むやみやたらに外に出たら風邪をひくどころか、準備が悪ければ行き倒れになってしまいます。
必要なときだけ短時間外に出て仕事をする。頼まれたらやるが、しないでいいことはやらない。
そう思っていたので昨年は「行きましょう」と誘われたもの以外、自分で行動をおこすことは控えていました。
10年以上前、大きな仕事を終え、その後もっともっと先があると信じ無理な動きをして手ひどい目にあったことがあります。それ以来自分の中にサイクルがあることを意識するようになりました。春に種を蒔き、夏に育て、秋に収穫し、冬をじっと過ごす。
米沢の冬は雪深く厳しいものがあります。2月の雪などは、もう二度と溶けることはないと思わせるほどです。でも4月になると、あれほどあった雪はあとかたもなく消えてしまうのです。
あんまり雪が深いと絶望というより希望が見えてくるものです。後は雪解けを待つだけですから。春は必ずやってきます。
今年も僕にとってはまだ冬の季節。大きなことはしないつもりです。昨年と同じように「やりましょう」という声を頼りに動いていきます。
今年7月の一ヶ月間ギャラリー冬青で個展を開きます。これは「やりましょう」と言ってくれた社長の声にこたえるものです。
撮るものは決まりました。今撮りたいものがあります。
一年いろいろあるでしょうが、来年のお正月をまた笑ってむかえられるように過ごしていきます。
今年も皆さんどうぞよろしくお願いいたします。
2009年元旦