3000円展へ。
出している写真が売り切れたと連絡があったので追加補充と作品購入にでかけた。
会場には横木さんと五味さんの姿が。壁にはジョック・スタージスや細江英公など1点数十万円から100万円以上する作品がかけてある。
そして奥のテーブルには140人分の写真がファイルになって置いてある。数人の人が物色するような感じで見ていた。
僕も端から見ていく。見るだけではなく買うつもりで見ていく。
3000円の値段について考えてしまう。写真1枚3000円は高いのではないか?
2800円出せば優れた写真集が手に入る。実際、冬青社で出している写真集のほとんどが3000円以下だ。
おざなりのインクジェットで出された1枚のプリントより、はるかに完成度の高いものが手に入る。
もし3枚分9000円を出せば、超豪華写真集を手に入れることができる。そのクオリティはオリジナルプリントと称するものよりはるかに高い。
なにも3000円で1枚の写真を買う必要などないのではないか?
だから僕は出展者以外にはこのイベントで写真を買うことを薦めていない。3000円出すなら写真集を買ったほうがいい、浮かれないで冷静に見ることを伝えている。
なぜなら一時の熱で浮かれて物を購入すると必ず後悔するからだ。半年後、なんでこんなものかっちゃったんだろうと思う(われる)のはつらい。
物を買うときは、しかもそれが生活にかかわらないものだとしたら、買うことへの意味をはっきりさせておきたい。
たとえばカメラを買うにしても、スペックを調べ、評判を聞き、価格との折り合いを考慮し、果たして自分に本当に必要か考える。場合によてはリセールバリューも頭に入れておく。
そうやって衝動ではなく必然になったところで財布をひらくなら後悔はない。アートなものにしてもそうだと思う。
作者を知り、過去の作品を見て、将来性を感じた場合に購入に踏み切る。