しばらくの間ほとんど外にも出ないで勉強してたらちょっとナーバスになってきた。
考えることばかりで体が処理できない感じ。もともと脳より脊髄で行動するほうが多かったからバランスが崩れた。
打ち合わせで大雨の中、デザイナーの事務所に向かう。彼は最初に作った写真集のデザインをしてもらっている。彼がいなければ写真集は出なかっただろう。
とても好きな、そして尊敬しているデザイナーだ。今でも彼と仕事を続けていられるのは自分の誇りでもある。
新しく始まる新雑誌の打ち合わせ。というより近況報告に近い。ずっと話していると気持ちが落ち伝来る。結局はいつもどおり好きなフォーマットで好きに撮ってくれていいということに落ち着いた。打ち合わせなど必要ないのは分かっていたが会って話をすることが自分にとっては大事だった。
自分には師匠と呼べる人がいない。迷ったときに話を聞いてもらえる人がいない。そんな時彼に会うと不思議と落ち着く。別にこれといった話はしてないのだが。
だから自分が迷いかけると打ち合わせと称して彼に会いに行く。
エアコンは直った。修理に来た人は本体に目もくれず室外機に向かい、裏側をなにやらいじって、あっという間に直した。接触が悪かったらしい。
冷風がこんなにも気持ちがよかったとは。エアコンのありがたみをしみじみ感じたのだった。