秋刀魚、肉じゃが、キャベツのおひたし。

オランダはいい国だった。成熟という言葉が浮かんでくる。アムステルダムは世界的にみても第一級の観光地だろう。

王立美術館ではオランダの画家ルーベンスレンブラントフェルメールの絵画を間近で見ることができた。フェルメールの「耳飾りの少女」は、ガラスが入っているとはいえ触れられるほどだ。

オランダの画家の特徴は光の使い方だ。薄暗い背景の中に方向性を持った光が差し込んでいる。

オランダには「ダッチライト」と呼ばれる独特の光があると言われている。そのオランダの光がどんなものか行く前から気になっていた。

朝方は、空に鉛色の空が分厚く敷き詰められている。ところが昼を過ぎると厚い雲を割り込むように光が射し込んでくる。風景のエッジがまぶしく光る。オランダの光の一端を見たような気がした。

近頃なぜ海外にいくのか考えることが多い。その多くは風土、緯度の違いによる光の違いを感じたいのだと思える。

GRDにワイドコンバーターを付けてオランダの光を撮っていたのだが、謎の故障で大半が使い物にならなかった。

画像に筋上の走査線が入るのだ。初期化してもダメ。背面モニターを消して外付けファンダーを使っていたため発見が遅れてしまった。

それでも残っているモノクロ画像からはオランダの光が感じられた。