オクラ山芋、明太子、韓国海苔、アスパラベーコン巻き

ちょっと前、唐十郎の撮影で高円寺に行った時、「白黒」という名前のバーを見つけた。間口1間ほどの狭い入り口で見落としそうな店構えだ。どうも写真を展示してあるようだが、開店前で中の様子は分からない。

後日、高円寺に住む編集者に聞いたら知らないという。面白そうだから連れ立って行ってみることにした。

新宿のゴールデン街も写真バーがはやっているが、高円寺にも多い。やはり写真を展示しているお店「ユイ」で、まずはヒヨコ豆とトマトのカレーを食べてから「白黒」に行く。「ユイ」のご飯は自然食を使っていて、どれもおいしい。

お店は「白黒」なのに展示してあった写真は沖縄のカラーだった。マスターはカメラマンもやっている。最初は「モノクロ」というお店にしようと思ったが一般にはわかりづらいので「白黒」にしたらしい。展示は1ヶ月間で2万円。

「白黒」のマスターに教えてもらったバー「ピカソ」に行ってみる。開店60周年を迎えた老舗だ。迎えてくれたママさんが戦後すぐに始めたお店。ママさんも老舗だ。

1950年ごろの、お店で中で撮ったスナップを集めたファイルを見せてもらう。絵描きのご主人が趣味で毎日のように撮っていたのだという。

20歳台と思しきママさんは美しかった。お店もモダンな感じがする。驚いたことに内装は変わっていない。時間とともに古くなっただけ。黒電話も現役だ。

前の2件より「ピカソ」のほうが写真を楽しめた。

「古い写真はなんだって面白いに決まっている」横木さんの言葉が浮かんだ。