台湾から帰国。
台湾は暖かいと思っていたら身体が冷えて困った。というももタクシーもお店も、飛行機の中まで冷房でヒエヒエなのだ。台湾人にとって冷房をガンガンきかせるのがサービスなのだ。
今回の目的は冬青出版社長、写真家北井一夫氏との台湾印刷所視察。写真集の印刷はお金がかかる。それはとりもなおさず写真集の価格に跳ね返ってくる。
もし印刷代が半分ですむなら価格も半分にできる。台湾は印刷費用が安い。満足のできる印刷結果がでるのなら。
視察の結果台湾印刷所の人達は、印刷が好きな人達だと分かった。もしかすると来年には台湾印刷の写真集が冬青出版からでるかもしれない。
台湾では写真家で新聞記者で大学教授の沈昭良氏に案内をしてもらった。まだ40歳ながら台湾写真界の実力者。日本の「さがみはら写真賞」のアジア写真家賞を2004年に受賞している。
沈さんのおかげでかなり濃厚な台湾を味わうことができた。
彼は日本に留学経験があるので日本語に堪能なのはもとより、日本人より日本の写真家に詳しい。写真の話しが好きで話題が豊富。夜遅くまで話し込んだ。
北井さんが台湾に持って行ったカメラはライカM5にエルマー35ミリ。フィルムはT-max100.それとM6にズミクロン35ミリ。それにはT-max400。
今回はM5のみ使っていた。朝一緒に公園に散歩したときに撮影しているのを見ることができた。
黒いリュックを背負ってM5を構えると、普通の良好者にしか見えない。スッとカメラを持ち上げて一度だけシャッターを押す。アングルを変えたり露出を変えることはない。
聞いたらいつもそうだという。フィルム消費量も少ない。帰りの飛行機で「何本撮りました?」と聞いたら「今回は1本だけだよ」と笑っていた。