鰹の野菜の炒め物、キンピラ、モヤシのナムル。

暗室に入るたびにうっとりする。鬼海弘雄写真集「PERSONA」のキャプション風に言えば「日本一きれいな暗室を持つという男」だ。

ここしばらく暗室改造が続いたので久しぶりに撮影の帰りに写真展を見に行った。

「ときの忘れもの」では「都市への視線」をやっている。http://www.tokinowasuremono.com/

ロベール・ドアノー、ハリー・キャラハン、ラリー・クラーク、エルンスト・ハース、ユーサフ・カーシュ、アンドレ・ケルテス、ジョナス・メカス、ヤン・ソーデック、ユージン・スミス、ジェリー・ユルズマン、ウィージー、マヌエル・アルヴァレズ・ブラヴォ、イリナ・イオネスコ

有名どころが揃っている。その中でウィージーの「コニーアイランド」が凄かった。何が凄いって信じられないほどの人の量。遠くまで続く砂浜が人で埋まっている。初めて見た。

写真関係の古本も多くあった。欲しいものがあったのだがこれ以上散財するわけにはいかない。

その後中野のギャラリー冬青「大西みつぐ展」へ。社長はまだ骨折が直っていないようで腕を吊ったままだった。http://www.tosei-sha.jp/gallery-top.htm

1960年代後半、大西みつぐがまだ高校生から大学にかけての下町のモノクロスナップと近年のデジタルモノクロの展示。

その中に15歳の時にプリントされたヴィンテージが数点含まれている。

15歳の時点で完璧なプリントを作っている。天才は始まりから天才だというがこんんな15歳は考えられない。

三好和義の高校時代の沖縄も凄いが桁が違う。

当時の印画紙の良さも実感できる。黒の締まり、ハイライトの諧調、グレーの豊かさ。どれをとっても以前のもののほうがいい。

見ていてこれはいいトーンだ、と思ったのはデジタル出力されたものだった。

日本一きれいな暗室を持つ男としては辛いものがある。