モンゴル7

モンゴルは、ちょっとやそっとの移動では何も風景は変わらない。そのため毎日が移動の連続になる。

めったにレストランやドライブインなどない。昼食はウランバートルで用意したパンや野菜(レタス、大きめのキュウリ)になる。これに缶詰の鰯のスモークやサーモンのトマト煮をはさんで食べる。

それとパンからこぼれそうなくらいに盛られたキャビア

今まで食べてきたキャビアの量を、一度に食べるくらいの盛り方だ。口に運ぶと端からボロボロと地面にこぼれる。こぼれるのをいとわないで豪快に口に放り込む。ロシア産、正規証明書付きの本物のキャビアだ。ねっとりとして塩辛い。なるほど、これがキャビアか。

うまいかと言われれば、首をかしげる。パンにキャビアよりご飯に明太子のほうがおいしいと思うぞ。

しかし、キャビアを口一杯ほうばれることなど今までなかったし、多分これからもないだろう。ということで連日思う存分キャビアを食べた。

外で食べるゴハンはなんでもおいしいものだが、モンゴルの草原で食べればなおのことだ。

一度だけ、おやつにウランバートルで買ってきたカレーヌードルを草原で食べた。たしかにモンゴルの羊はとてもおいしかった。でもね、本当のことをいえば、大草原でのカレーヌードルが一番おいしかったのだよ。

日本では残す汁まで啜るように飲んでしまった。完食だ。ふと横を見ると、全員がカップをあおるように空に向けていた。

カップヌードルをおいしく食べたければモンゴルに行くといい。