海老ソバと叉焼飯。

オーストリア大使館で田中長徳写真展「ウイーン モノクローム 70s」のオープニング。外国人占有率が極めて高いパーティだった。

湾岸戦争の頃、東京でプリントしたというウィーン時代のモノクロームが20点ほどと、エプソンR-D1で撮られた近作が展示してあった。

モノクロプリントはキズがあったりホコリがあったりハイライトが飛んでいたりと、全然「ファイン」じゃないのに魅かれてしまう。知り合いの編集者と「写真って不思議だねえ」と頷きあう。R-D1の発色はやっぱりいい。藤原新也といいR-D1はスタンダードになりうるかも。

写真展に合わせるように700ページ超の豪華装丁写真集が販売されていた。お値段1万円。このご時世に1万円の写真集を出せるなんて… くやしいから一冊購入。サインを入れてもら。そしたら本の束の部分に入れてくれた。束にサインっていいかもしれない。でもそれには豪華本を作らないと。

あえて1色刷りにこだわったという印刷は昔の海外のグラフ誌を彷彿とさせる。田中長徳の写真集では「ウィーンとライカの日々」が一番好きだが今回の本はそれを凌ぐ。だって1万円だし。

招待客には写真関係者も多かったのでバックにしのばせてあった「TOKYO LANDSCAPE」を見せてまわる。人のオープニングで自分の営業だあ。日本カメラを見てくれている人が多かったので応援はしてもらえた。

そのまま編集者4人で近くに流れる。2時間ほど写真の話のみ。帰り際ひとりが「どうして写真の話だけで話題がつきないんだろう?」とポツリ。たしかにまだまだ話たりない。