韓国料理屋で食べる。翌日ニンニクの臭いで目覚める

藤原新也写真展 「フェルナンド・ペソアの午後」が良い、という評判なので見に行ってみた。http://epsite.epson.co.jp/

藤原新也がデジタル?焼が回ったな」と思っていたのだが、結論から言うととてもよかった。初期の作品のようなあくの強さは薄れて、丁寧に光を拾っている感じがする。「全東洋街道」世代である僕は、藤原新也がやることにずっと注目している。

エプソンR-D1を使ってエプソンプリンターPX-6000で出力している。この写真展を見てR-D1を欲しくなったとしても誰もとがめられない。帰り道マップカメラデジタル館でR-D1を探す。見つけることができなかったが逆にホッとした。

小林紀晴氏にオリジナルプリントを注文するため六本木の事務所に伺う。篠山スタジオを見下ろす窓の大きい事務所だった。

昨年ディズフォトギャラリーに行く度に、大きくプリントされたNYの全景が気になっていた。NYの写真を集めようと考えていたので、その写真がずっと欲しかった。でも小林紀晴の写真ならアジアか象のシリーズが好きだし、でもNYも捨てがたいしでずっと悩んでいた。

やはりNYだと小林さんにお願いする。そこでカラー作品とモノクロ作品とでまた悩むことになったが、初心どおりモノクロNY全景にした。作者に写真集を解説してもらう。贅沢な時間だ。

その夜藤岡亜弥さんに会うことができた。写真集「さよならを教えて」を売ってもらう。これまた作者に解説してもらうことができた。

思うにこの写真集を見ても幸せな気持ちにはなれない。でも、落ち込んで這い上がる元気も出ないときにこの写真集を見ると心が安定してくる。「中村うさぎ」がエッセイに書いていた。

「鬱を直すにはもっと辛そうな鬱の人を見るといい」なるほどこの写真集はそれにぴったりあてはまる。

本人は「そんな風に見えるかなあ?」と笑っていた。