トマトのスパゲッティ。

水曜日、吉川晃司 の撮影。あいにくの雨で外ロケが室内になってしまった。時間もあまり取れない慌ただしい撮影だったが、彼の人柄が気持ちよく、充実した撮影になった。

ただし狭い彼個人の狭いプライベート音楽スタジオだったのでライトが組みづらく大変だった。ストロボではなくタングステンライトを使う。1時間弱で3カット。

木曜日、昨日のプリント。なかなか色が出ない。645で撮ったネガより20Dの方が色が出しやすい。忸怩たるものを感じる。「デジタルで十分だよ」とささやかれているようだ。銀塩万歳!というつもりはないが、全部デジタルというのもまだ抵抗が強い。

ある写真雑誌の編集者が2Bにやってきた。「なんでもいいから書いてください」と連載の打診を受ける。あ〜この仕事だで食べていければいいのに。

夜はデイズのワークショップ。今月の講師は尾仲浩二。1960年生まれなのでほぼ同い年。自らを「写真界のインディーズ」と呼ぶ。話の中心は「尾仲浩二一代記」だった。今までの中で一番共感できる写真家だ。驚いたのは高校時代からのプリントをちゃんと保存していることで、完成度は高く、もう写真を始めた時点で「尾仲浩二」そのものなのだ。

このワークショップに出ると「血中写真濃度」がにわかに上昇する。翌日鬼海弘雄の「INDIA」を買ってしまった。今月号のアサヒカメラにも続編が出ている。彼もまた「インディーズ」の帝王である。

金曜日は一日中エクタルアと格闘。だんだんプリントがよくなっていく。もっと焼きたいがもうエクタルアはない。いい加減あきらめて次の印画紙を探そう。