牡蠣の炊き込みご飯。大根と地鶏の中華煮込み。

ミュージカル音楽の大御所アンドリュー・ロイド・ウェバーの撮影。

自身が製作総指揮の映画「オペラ座の怪人」のプロモーションでの来日だった。今日はプレスディになっていてマスコミが入れ替わりインタビューする。ホテルのスィートルームが用意されていた。

我々の前の組は「アエラ」だった。坂田栄一郎が来ていたわけだ。ところがアンドリュー・ロイド・ウェバーのの体調が悪いとかでほとんど撮影にならなかったらしい。聞けば途中で退席したという。撮影時間5分。

関係者が手で×印を作りながら「今日は撮影はちょっと…」と言い出す。そんなこと言ったて撮らずに帰るわけにはいかない。2カットの予定を1カットに変更し時間を短くすることで折り合いをつけた。

インタビュー前に撮影ということになり、彼に椅子に座ってもらう。ライトは立てず窓の自然光を使う。ペンタックス645Nに標準レンズをつけ一本だけ撮った。フィルムが回りきると「もういいだろう」と彼は席を立った。いらだっている。こちらもそのつもりでの撮影だったから「問題はない」と終わりにした。

インタビューが始まり彼の映画の話に当然なる。が、その話になると機嫌が悪くなる。「もううんざりだ」という表情だ。まったくなんのためにわざわざ日本に来ているんだか。結局インタビューも途中で打ち切るように席を立っていった。

帰り道現像所にフィルムを1本だけ預ける。なんともすっきりしない撮影だった。