ワークショップの「ポートレート実習」で2ヶ月に一度、新宿中央公園に行く。今回は爽やかないい天気だった。
ところがいざ撮影を始めると光が硬く撮影には難しい条件だった。これまで7回の実習で一番いい光だったと思うのは、雨がザンザン降っている時の新宿都庁の軒下だ。高層ビルの反射が柔らかく入り込んでくる。ポートレートにはぴったりの光だった。天気がいいからといって光がいいとは限らない。難しいもんだ。
帰りに「エプサイトギャラリー」に寄る。35ミリのポジから大伸ばしされた風景の写真が並んでいた。今まで写真のカラープリントや印刷はY,M,Cを混ぜ合わせて色を作っていたから、「青」と「緑」はどうしても発色が弱かった。カブリのないすっきりした緑を出すのはそれはそれは難しいとされていた。
ところがインクジェットのプリンターなら青も緑も単独のインクをダイレクトに吹き付けられる。今回の展示作品も今まで見たこともないような鮮やかな色が出ていた。渓谷を流れる水流の青など初体験の色だった。目に飛び込んでくるような色使いだ。
エプサイトの隣の「ペンタックスギャラリー」ではジョーホンダ写真展「セナ」をやっていた。日本のモーターレース黎明期から活躍している写真家で、今回は10年前に亡くなったアイルトン・セナの写真を集めたものだ。こちらの写真は先ほどの風景とは逆に彩度を限りなく抑えられたプリント。方法は分からないがとてもいい雰囲気だった。ずっと見ていられる写真。
隣り合わせのギャラリーでまったく正反対の色使いを見ることができた。エプソンのプリンターPM4000PXも新型が発売されたようだ。オリンパスのプリンターP400も近頃筋ムラが出て困っていたのでちょうどいい機会だ。