サンマとなすのから揚げ。

1年半ぶりに友人のカメラマン海原さんと会う。彼は仕事の拠点を上海に移し、一ヶ月のうち20日を中国で暮らしている。貸しスタジオのない上海では個人でスタジオを持つのが普通らしい。彼の120へーベーのスタジオは天井高が3メートル50もあると言っていた。東京で探したらとんでもない家賃だろう。

海外で暮らすだけでも大変そうなのに、仕事をするというのは想像がつかない。しかも中国人相手にだ。

今日はデジタル処理プロダクションの「WhiteRoom」http://www.panproduct.com/を紹介してもらう。ここが海原さんの東京事務所になっている。代表の中居さんにデジタルのことを教えてもらった。目からうろこが確実に3枚落ちた。今までどうしても納得がいかなかった色相のことがよくわかった。そしてもうひとつ、難しい処理は彼に任せればいいということだ。

自身がカメラマンでもあるため、カメラマンとしての「あうん」が分かってもらえそうだ。オペレーターにはなかなか伝わらないことが共通理解できるのは大きい。

暗室をやめた海原さんに引き伸ばしレンズ2本とバライタ乾燥ラックを安く譲ってもらう。

銀一に「EOS20D」の代金を払いに行く。税込み167,475円。マクベスのカラーチャート(1万2千円相当)のおまけつき。早々と買ってしまったのだ。実は写真展をやっている最中、20D 発売日前日に「銀一」の人が会場に持ってきてくれたのだ。

D60から2年。あの時は30万円だった。それがわずか2年で…今までカメラというものは10年20年使うものだったのに。

まだちゃんと使っていないが、20Dのカメラとしての完成度は高そうだ。起動も早いし、ピントもよく合う。これで色がよければ文句はない。ただし、D60のバッテリーグリップが20Dに付かないのは腹が立つ。

帰り道、中野坂上で降りて東京工芸大学、写大ギャラリーへ。栗田紘一郎写真展「プラチナプリントによるランドスケープ」。

エイトバイテンカメラで撮影し、特殊な和紙にプラチナ乳剤を自分で塗布してプリントを作っている。まったくもって原始的な方法だ。でも既製品にはない特別感が感じられる。とても好きな世界だ。

日本で広告カメラマンだった栗田氏は、40歳を境にファインプリントの世界に転向しNYでアーティストとして活躍している。

デジタルとアナログ、両極端な世界を見た一日だった。