グループ展に顔を出していた妻は、会う人ごとに「ああ、あなたが“エッセイスとお呼び”の奥さんですか」と言われたらしい。皆「エッセイスト」という言葉に反応しているようだ。
だよなあ、エッセイストっていう肩書ってものすごくウサンクサイよなあ。今日は午前中にエッセイストとしてのお仕事。昨日まで書いた2つの文章を切ったり貼ったりしてひとつにまとめた。1600字、原稿用紙にして4枚だ。
原稿をメールで送る。ここではたと気がついた。メールで依頼を受けてFAXと宅配便で資料を受け取り、メールで原稿を渡したから編集者の顔も声も分からない。まあ一度きりの依頼だからいいが、なんかもの足りない。時間を作って人に会うのは面倒くさいことが多いが、会わなければ会わないで寂しいもんだ。
この頃バカ話をできる編集部が少なくなってきたなあ。警備が厳しくてアポがなければ編集部に入れなかったりする。ちょっと寄ったよ、なんか面白いことない?なんて会話はできなくなってしまった。もっともこちらの年齢が上がってしまい、同い年の編集者がいなくなってしまったのも大きいが。
この間、同年代の編集長、デザイナー、ディレクター3人が旅するカメラ2の出版記念と快気祝いをしてくれた。さすがに40歳台、出る話は身体のことばかり。でも久しぶりにたっぷりと話ができた。最後はいつものように仕事の話。結論は「いい仕事をしている人は身体が元気だ」ということに落ち着いた。
夜の11時を回っているのに「ちょっと写真のセレクトがあるから」と編集長は会社に戻って行った。やっぱりいい仕事している人はタフだわ。