他人丼と水餃子。

撮影が3本。うまいこと撮影時間が重ならなかった。

1件目は保育士(保母さん)の撮影。何年かぶりで保育園へ行った。懐かしいミルクっぽい匂いが鼻をくすぐる。数年前、娘の保育園時代「声に出して読みたい日本語」で一躍有名になった齋藤孝氏と肩を並べてオムツを替えていた。彼がまだ明治大学の職を得る前で時間があった頃だ。本が出たときには驚いた。そしてまさかあんなに売れるとは。

2件目は車と人。フェラーリ。雨の予報で撮影は延期かと思われたが、時間になったら途端に晴れ間が出てきた。モデルが「晴れ男ですから」という。僕もそうなんだよね。

3本目は俳優寺島進の撮影。主演映画のパブリシティ。取材用に配給会社の一室を用意されていたが、室内で撮るのがいやだったので赤坂見附駅の構内で撮らせてもらう。グラサンをかけているとまるっきりヤクザだ。許可を取らないゲリラ撮影だからカメラバックは小さめなものを用意し、ストロボもレフ版もつかわず、カメラは1台だけ。ものの5分で3カット分撮影終了。

赤坂見附に来たついでに「東京写真文化館」に寄る。「アンセルアダムス展」をやっていた。ここはアンセルアダムスが好きなようだ。650円の入場料を取るわけだから大物作家が多くなるのはわかる。

アンセルアダムスは何度見ても見ごたえがある。ゾーンシステムを提唱しただけの過去の人ではない。60年前に撮られた写真の前で動けなくなる。特にイエローストーンの間欠泉を撮ったものがよかった。

今、江古田の日大芸術学部図書館展示室で「写真学科卒業生によるオリジナルプリント展」が開かれている。小畑雄嗣、大阪寛、三好耕三、普後均、山村雅昭の、5人それぞれの代表作が10点ほど。これもよかった。しかもタダ。おすすめである。〜21日、日曜休館、土曜日は正午まで。