パエリア鍋でのソバ飯。ポイントはタイの香辛料。

春の日差しのわりには風が冷たい。

YO-KING」(真心ブラザースのかたっぽね)の撮影。一見ぼうようとしているが、歌を口ずさむ姿は見違えるほどかっこよく見えた。やっぱりミュージシャンだなあ。

撮影のあと、知り合いのデザイナー2人と編集者に「東京」の写真を見てもらいに行く。3人が3人に同じことを指摘された。なぜこの写真が写真集としてなりたたないのか。うすうす気がついていたことをずばりつっこまれる。もうグウの音もでない。最後には自信喪失でぐったり。

自分が天才だと思う時と、才能のないダメ人間だと感じる時といつも揺れ動いている。なにかしら行動をおこせばいいことばかりではないことも承知の上。帰りの車の中で気持ちがだんだん落ち着いてきた。次になにをすべきか、なぜ「東京」なのか考える。言葉にして考えることで、やっていることの裏づけをはっきりさせることにする。

家に帰って妻に今日のことを話した。彼女は「あなたは幸せなカメラマンねえ」と言う。そう、僕は幸せなカメラマンだ。