娘と友人に夕食「鰻まぶしご飯」を全部食べられた

快晴。しかし今日の撮影は室内。こんな日に外で撮れないなんて「もったいない、もったいない」と思ってしまう貧乏性。

麻布十番のイタリアン「VINO HIRATA」での撮影。サラダとリゾットを取り上げる。特にサラダは誌面一杯に使う予定。窓際にセットを組んで自然光を取り入れ、メインに「HMIライト」を使う。このライト、個人で持っている人はかなり少ない。と、購入したお店が言っていた。要するに自慢だ!

ハッセルに80ミリのレンズ。「葉っぱの葉脈が見えるくらい」というリクエストなのでチューブを間に入れてググッと寄る。続いてリゾット、ライスボールと続く。料理が運ばれたら間髪いれずにシャッターを切る。撮りながら、レフ(今回は鏡を多用した)の位置や角度をちょっとづつ変えていく。1品につき2分くらいで撮り終える。時間をかけると、どんどんおいしそうじゃなくなるからだ。

お店の好意で撮影したものを改めて作ってもらい試食させてもらう。イタリア野菜を使ったごくごくシンプルなサラダ。ドレッシングはオイルと塩だけ。それなのにこんなにおいしいサラダは食べたことがない。塩加減が素晴らしいのだ。リゾットのもギリギリの塩加減がほどこされている。撮影したものを頂くことは結構あるが、こんなに驚いたのは初めて。あらためて来ようと思った。聞けばこの上の階にある姉妹店「HIRATA」というレストランは都内有数のレストランらしい。編集者から「一人3万円だよ」とささやかれる。「VINO HIRATA」で充分。ここのシェフはすごい。

帰り道、銀座でレモン社を冷やかした後「小柳ギャラリー」でやっている「鈴木理策写真展 吉野桜」を見に行く。エイトバイテンで撮られた桜にはどこにも焦点が合っていない。折り重なる桜の花の間からは青い空が透けて見える。この写真を説明するのは難しい。ただただ美しい。これまで桜を撮った写真家は数しれないが、初めて見る桜の写真だった。全て1メートルを越す大型ネガカラープリント。1点40万円から60万円の値が付けられていたが早くも4点売れていた。日本で写真が売れる数少ない作家だ。2月14日まで。

今日はいい天気で、いいもの食べて、いいもの見れて、いい一日だった。