朝起きて、今日は撮影も打ち合わせもないはずなのに、なんか忘れているような気がする。なんだか思い出せないうちに撮影依頼の電話があり、スケジュール表を見てはたと思いだした。PGI(フォトギャラリーインターナショナル)のバーゲン日だ!あわてて車で芝浦のお店に向かう。もう午後一時を過ぎていた。掘り出し物はまだあるか?
PGIは日本ではめずらしくオリジナルプリントの販売を目的とするギャラリーで、写真の展示に関する額やマット紙の販売もしている。
毎年年末にセールがあるので額や作品を収納するボックスを買いだめしておく。額さえ持っていればいつでもどこでも写真展を開けるし、額付きで作品の販売もできる。今年は写真展で6点ほど売れたのでその補充をしなければならない。
案の定いいものは残っていなかった。毎年値段が高くなっている気がする。16×20インチの木の額を5点とストレッジボックスを2つ仕入れる。そういえば去年買ったフォルテの印画紙はまだ1枚も使っていない。期限切れの大四つ切が10枚入り100円で売っていたので、あるだけ全部買い占めたのだった。30ケースくらいあるはずだ。
暗室に戻り高校時代のネガからプリント。ベタをとった後、どんな感じか数枚焼いてみた。粒子の粗い写真に懐かしさを感じる。全部で60枚ほどプリントすることにする。明日一気に焼いてしまおう。プリントサイズをどうするか悩む。
CP51は、光沢紙だと乾燥時にときたまプリントがローラーに巻きついてしまう。半光沢だとうまくいくようだ。
サンフランシスコからローマ字で書かれたメールが届く。メイクアップアーティストをしているハーフの女性なのだが、日本に行くのでスタッフとして雇ってくれと書いてある。アメリカではカメラマンがスタイリストやヘアメイクを事務所で雇ってチームで仕事をしていると聞くが日本ではあまりなじみがない。
だいいち僕が求めているのはヘアメイクではなくてカメラアシスタントなのだ。