毎週ちょっと風変わりな写真の話をしているが、変になりすぎないように気をつけないと

H2期の2回目は「解像度と抽象度」について。

 
このことは以前日記にもちょっと書いた。
 
絵画における解像度の時代変化、音楽の解像度、西洋と日本の解像度の認識の違いなど。
グルスキーとルフの違いは解像度の考え方の違いとも見える。ふたりの先生であるベッヒャーは「機能によって作られた形」というものを集めて分節化している。
ジョンケージの「4分33秒」はもっとも解像度の低い音楽。これがなぜ音楽と呼べるのか?オペラは解像度というより情報量が多い。能は情報量が少ない。ジョンレノンの「イマジン」は解像度を低くして抽象度を上げようという歌詞。
 
写真における解像度神話は崩れはじめている。70年代に多くの写真家が荒れた表現をしていたのは既存の写真への抵抗もあるが、雑誌印刷のクオリティの低さにも要因があるかもしれない。
 
現代の写真家は解像度をどこに設定するかを考えなくてはならない。ということを写真や動画を見ながら説明していく。
 
その後は宿題に出しておいた「右」の写真。もっとも定義が難しいという右を写真で考える。これがひとりひとり違っていて面白い。
 
次週は実際にカメラを使っての撮影実習。「物が物らしく見える」とはどんな状態なのか?光とアングルで物の形を捉える。