毎晩中華、毎朝お粥の香港6日間。

13日に香港入りして、日曜日からブックフェア香港に参加している。

アートバーゼル香港が開催される期間に合わせて、その会場のすぐ近くのアートセンターで行われている。

香港、中国の出版社と冬青社を始め、赤赤舎、アキオナガサワ、スーパーラボ、禅フォト、シャシャシャ、M、リブロアルテ、ナガタヨウイチなど20社近くが出店している。

冬青社からは7人の作家が一緒に行くことになった。ところが冬青がブックフェアへに参加するのは初めてで、60x180cmのテーブルにどうやって本を並べたらいいのか誰もしらない。

事前打ち合わせでブックスタンドや100均で買った棚を使って立体的にディスプレーするのはどうかとなった。ところが現地でやってみると、一見良さそうなのだが椅子に座ると立体的なディスプレーが災いしてお客さんの顔が見えずらいということに気がついた。

慣れている出版社は全て平置き。実はこれが一番効率がいいというのが徐々に分かってきた。

初めてのブックフェアということで客足を心配していたのだが、蓋をあけると初日二日目と想像以上の来客があった。

とはいえ20社500点近い品揃えが右から左へ売れるようなことははなく、地道な勧誘活動が必要になる。一冊を売るためには、相応の努力を必要とするのだ。

今回持っていったのは、da.gasitaが6冊に「prana」が6冊の計12冊。誰かが食いつくのをじっと見ていて、脈がありそうだと「Hello」と声をかける。自分の本だと言ってセールストークを始める。

声をかけた人は嫌がることなく話に付き合ってくれるし、色々質問してくる。そうやって30分近く話して1冊売れると楽しいというか嬉しいというか重い思いをして香港まで写真集を運んできた甲斐があったという気持ちになる。

冬青社全体で見るとPhotographerHalの認知度が驚くほど高い。若い人はほぼ知っているという感じ。「ああ、あなたが、、」と本人を目にして驚いていた。

そして須田一政人気も凄い。他のものには目もくれず、一直線に須田さんの本を手に取る。なぜ須田さんを知っているのか尋ねてみたら、インターネットの記事がたくさん出ていて、香港で人気が高いと言っていた。そしてインターネット上で売っている写真集の値段も知っていて「ここはネットより安いから買う」という人もいた。持っていった現地価格6000円の須田さんの本は2日目で完売してしまった。

色々ある中から初めに何を手に取るかというと、彩りのあるもの。da.gasitaとpranaを並べて置いてあるのだが、必ずといっていいほど赤いカバーのda.gasitaから手に取る。モノクロの表紙は人気が薄いことが分かった。その点Photographerの「雑乱」は派手で受けがいい。

今まさに最終日の会場でこれを書いている。開始から1時間がたって徐々に人が増えてきた。

12冊持ってきて二日間で7冊売れた。完売まであと5冊。