暖まるために豚バラキノコ鍋。水は使わず、日本酒と醤油で作る。

今日の午前中に刷り上がった写真集「prana」が聖本所から届くというのでソワソワして待っていた。

チャイムが鳴って「来た」と思ったら通販。ジリジリしていると11時半に待望のダンボールが3箱届いた。

バリバリと箱を開けると銀色のカバーに包まれた「prana」が出てきた。表紙がピカピカに光っている。その場で立ったままページをめくる。

完璧としかいいようのない印刷。4冊写真集を作ってきて初めてそう感じた。印刷だけに限って言えば世界最高レベル。3800円の定価の写真集でこのクオリティはどこにもないと言い切れる。

これは見て欲しい。今は冬青でしか手にはいらないけれど、来月中旬には書店やamazonでも買えるようになる。

写真集の基本は手売りだから、その機会も多く作ろうと思う。来年1月には写真展もあるし。

さっそく出版社に記事にしてもらうように売り込みに行ってきた。編集者もその印刷クオリティに驚いていた。

そこで「渡部さんは、なぜフィルムを使い続けるのですか?」と聞かれた。

「それはね、フィルムで撮って印画紙にプリントするというのは完成されたプロセスだから、以前撮ったものと組み合わせることが可能なんです。僕の撮るものは地味なものが多いし、プロジェクトで短期間で作り上げるものでもない。"prana"は'da,gasita"の続きでもあるし、ふたつが混じり合ってもいいようにできている。2004年から始めた"da,gasita"と2014年に撮った"prana"が違和感なく繋がる。デジタルにはできない仕事ですよね。長い期間をかけるにはフィルムのほうが都合がいいんです」と答えた。

使い分けを悩んだ時期もあったが、Webや雑誌などで短いスパンで出すものはデジタル、写真集にまとめるような長い仕事はフィルムでと考えるようになってきた。

パッと撮ってパッと出すというのに憧れるが、性格的にはジワジワ型のようだ。

興奮していたせいか、夕方家に戻ったらグッタリしてしまった。9時前にはベッドに入ってこれを書いている。

明日からは発送でまた忙しくなりそうだ。