すき焼き、春キャベツの浅漬け。

まだ違和感は残るものの、普段通りの生活に戻った。頭痛はまだ朝晩あるが、日中は平気。ワークショップも再開できたし、簡単な撮影仕事も始めた。

日曜日は六甲フォトフェスティバル東京イベントのトークショーに参加した。六甲フォトフェスティバルディレクターの杉山さん、ギャラリストの太田さん、写真家の永田さんと一緒に海外でプレゼンテーションすることについて話し合った。

現在、どの製造業を見ても国内市場だけで勝負しているところはないと言っていい。写真家も製造業だと考えれば、写真だけ特別だと考えるのは不自然ではないか。

海外に発表の場を広げようと思うなら、向こうの市場がどのようになっているのかを知る必要がある。その上で自分の強みと弱みがどこにあるかを考える。

なぜ海外でステートメントやCVと呼ばれるものが必要なのか、なぜプロジェクト型の作品が多いのか。それには理由があるはずだ。

それを知るには海外のポートフォリオレビューに行くのが手っ取り早い。誰にでもチャンスは開かれている。

でも海外のレビューに参加するには一回40万円はかかると思ったほうがいい。チャンスが欲しいということは金銭的に厳しいということはほぼイコールだ。40万円はつらい。

六甲フォトフェスティバルのポートフォリオレビューは海外から大物レビュワーがたくさんやってくる。ようするに写真を見てもらうことが即チャンスに繋がる人ばかりだ。

レビューでは様々な意見が出る。どうしてもネガティブな意見は「私と考え方が違う」と無視しがちだが、実はそこに大きなヒントが隠されていることが多い。経験的に言うと意外とポジティブな意見というのは役にたたないものだ。

ネガティブな意見を正しく理解するには知識と経験が必要になる。だからレビューで一喜一憂するだけでなく、どうしてもその後が必要だ。

だからどのフォトフェスティバルでもワークショップが用意されている。六甲フォトフェスティバルに参加するなら、その前後も日程にいれておくほうがいいと思う。

日本で海外のレビュワーが見てくれるフォトフェスティバルができるなんて、数年前なら考えもしなかった。