妻の誕生日。プレゼントは780円のカエルのおもちゃ。

金曜日は横浜みなとみらいでCP+。

何の新製品が出るか楽しみにしていたが残念ながら目立ったものは見当たらず。フジフィルムのブースだけが長蛇の列だった。X20せいかな。http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/
期待していたオリンパスのOM-DProは出てなかった。

もっとも目的は新製品のチェックではなくトークショーへの出演のためだった。御苗場ブースで「写真と文章」というテーマで話した。これは昨年TIPでやったものの再演。

他のメーカーブースでは写真を使った華やかなトークショーが繰り広げられる中、こちらは1枚も写真が出てこない地味なものだ。隣のブースの音声ボリュームに萎えそうになる。

内容は、見れば分かるはずの写真になぜ文章が要求されるようになったのか。ステートメントとはなにか。どう書けばいいのかなどなど。それと写真表現と時代性の関わり合いをざっくり。

ついつい熱が入って1時間の予定があっという間に過ぎて、会場に蛍の光が流れてきて焦った。会場に来ていただいた皆様ありがとうございました。内容はパワーポイントにまとめてあるのでいつでも出張講演できます(笑)

トークショーが始まる前に御苗場ブースの作品を見て回った。一人幅150センチのボードにプレゼンテーションする形式だ。その壁をどう使うか。

自分ならどう使うだろうと考えながら見ていた。マット額装というスタンダードな形より、この壁を使うなら幅いっぱいのサイズを裏面ボード張りで展示するのが合うと思えた。

ひとり、「金魚」の写真が壁を使うということにおいて特別感があった。1枚でも面白し、全体で1枚という見方もできる。


横浜から急いで銀座ニコンサロン荒川 拓大『識閾』写真展へ。この日の夜はパーティだった。

暗い感じのモノクロプリントが壁に並ぶ。彼の写真は「不親切な写真」だ。写っているものに何の意味もないし、第一写っているものがなんだかさえ判然としないものばかり。

この写真を見て「癒やされる」なんて言う人はいないだろう。興味がなければ入った瞬間に出て行きそうだ。

でも美しい。「いかにモノクロか」ということだけを考えているからだ。

パーティの最後に実験的に会場の照明をスポットライトだけから蛍光灯をつけた状態にしてみた。すると印画紙の情報すべてがあらわになってプリントがまるで違うものに見えて驚いた。モヤモヤしていたものがすっきり晴れたようで個人的には非常に気持ちよかった。作者としては、どこか見えない部分を残したいと考えてのスポットライトだったようだ。

半切サイズに伸ばされてオープンな場所に飾られるのもいいが、余白をたっぷりとった四つ切りくらいのサイズでパーソナルな空間で見てみたいと思わせる写真だ。

翌日は新宿ニコンサロンでパーティ。40人以上の人が26歳新人の門出を祝った。

「幸せになるには幸せな人のそばにいるといい」とどこかに書いてあったが二つのパーティに出たらそんな感じがしてきた。