22日木曜日はギャラリーのクロージングパーティだった。
近頃海外ではオープニングよりクロージングのほうが主流だということで冬青もそれにならっている。
いずれにしても普段在廊しない作家に会えるのがパーティの良さなわけだが、自分の場合会場にずっといるからあまり意味がない。
というわけで何か特別なことを、と考えて今回展示した東北、インドネシア、ネパールのすべてのコンタクトプリント、いわゆるベタ焼きを見せることにした。
普段絶対にベタ焼きなんて見せない。こんな恥ずかしいことはない。
たまに有名作家のベタ焼きが紹介されることがある。都写美の川内倫子展のときはきちんと展示してあって興味を引いた。見に行った人達の間でも「ベタが面白かった」という声が多かった。彼女のベタ焼きは、色や濃度や諧調が1メートルサイズに伸ばされているものとまったく一緒だった。これには驚いた。撮影時にすべてが決まっているわけだ。
ベタ焼きを見ると作者がどのように撮影してセレクトしているのがよく分かる。今回は「渡部さん、なんでこれ焼かないんですか」と突っ込まれることも。
雪を撮影した時の露出の話や、なぜこれを選んだのかということをベタ焼きを見ながら説明していった。
会期を後一日残してはいるがパーティが終わったことで気持ちはすでに次回の展示に向いてきた。一年半後だから2014年の6月くらいか。
最終日24日土曜日は午後5時くらいから会場に行きます。7時までやっています。