古くからの、それこそフリーになりたての頃からの友人のカメラマン尾形和美が突然写真展をやると言い出した。
なんでも今年は「イタリア統一150周年」なんだとか。それに合わせて彼が撮るイタリアの写真で写真展をやるんだそうだ。
場所は西新宿のハイアット リージェンシー 東京 、会期は9月23日から12月31日までのロングラン。http://www.hyattregencytokyo.com/special/italian/page02.html
毎月展示内容が変わる。10月はイタリアで行われたクラシックカーレース「ミッレミリア」を撮影したもの。
どんな展示になっているか家族で見に行った。ショボイ展示ならこきおろしてやろうと思ったのだが、さすがはプロ生活25年。B0に伸ばされたモノクロ写真はかなりいい。１Fのパブリックスペースを使って展示されている。ロビー階のレストランにも写真が飾られていた。
本来なら画素数なんてまるで足りていないほどの大伸ばしなのだが、ちゃんとピントがあるように見える。近づいて見れば解像度は足りないのに、離れるとなぜか浮き上がって見える。プロの仕事はピントにあるんだなと再認識。オートフォーカスの精度もさることながら、どこに合わせているかで、合っているようにも見えるし、たとえ物理的に合っていても合っていないように見えるものだ。
来月の展示は何にするんだ、と聞いたら「これから撮る」。今月イタリアに行って来るんだそうだ。ありものではなくて撮って出しの一番新しいイタリアを見せるわけだ。やるじゃないか。
こういう展示ってギャラリーに慣れてしまった自分にとってかなり新鮮だった。アメリカの写真家の大きな収入源のひとつがホテルだと聞いたことがある。近頃は病院で展示するという試みもある。
公共の場所での展示というのも面白そうだ。
